【名探偵コナン】異世界の訪問者33《男主》

1724話 キッドVS高明 狙われた唇 ページ25

「っつーか黒瀬、お前一緒にトイレについて行ってたよな…。気づかなかったのかよ」

『え、あー…』

「そういえば黒瀬さん、人の気配とかに敏感ですよね!?」


毛利親子に詰め寄られ、視線を彷徨わせる。





『…最初から、気づいてマシタ…』




誤魔化しても無駄だと悟り、小声で白状した。




「なんで言わねぇんだ！」


だって言ったらいろいろ狂っちゃうかもしれないし…、とは言えない。





『和葉ちゃんには悪いと思ったんですけど、今回の件は俺もキッド派というか…』

「探偵ともあろうものが、コソ泥の味方すんのかよ！」

『理由は追々話すとして…、俺の見立てだと多分服部くん、キッドが和葉ちゃんに変装してるって気づいてないと思いますけど…』

「え？」



俺の言葉にコナンまでもが目を丸くした。






『今日会ってから、いつにも増してポンコツ――いや、ずっと心ここに在らずというか…。キッドより、別のことに頭がいっぱいみたいというか…。もしかしたら今頃、和葉ちゃんに化けたキッドの唇を頂いちゃってたり…なんて』


冗談めかしてそう言うが、急に蘭が2人を追って走り出した。






いや、いくら服部でも告白すっ飛ばしてキスするような性急な男ではないだろう。




…ないよな？
　









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