1700話 14番目の標的 ページ1
「拳銃をよこせ！」
沢木さんがそう要求してきた。
「刺すぞ！」
脅す沢木さんに、ようやく毛利さんが動いた。
「おい、白鳥。俺に銃をよこせ」
「えっ」
「よこせって言ってるんだ」
「冗談じゃない。貴方なんかに渡せませんよ」
かつて村上を狙って、英理さんを撃ってしまった事案を白鳥警部は危惧しているんだろう。
「何してる！早くしろ！」
蘭の首に押し付けられたナイフの切っ先から、赤い血が垂れた。
「わ、分かった！」
その光景に観念した白鳥警部は持っていた拳銃を投げ捨てる。
地面に転がった拳銃を沢木さんが取りに動いたところを確保しようと白鳥警部と毛利さんは構えたが、感づかれたようだ。
「ボウズ。お前が持ってこい」
足を止めた沢木さんがコナンを見てそう指示した。
その瞬間察した。
ああ、終わる、と。
あの子が子供だと思ってそう要求したのが運のつきだ。
「この女がここで死んでもいいのか⁉」
「ダ…ダメだ！子供にそんな危ないマネは…！」
目暮警部が拒否するが、コナンは何も言わずに足を動かした。
一歩一歩、拳銃の元へ向かっていく。
「…大丈夫なのか？」
『大丈夫でしょ。それより、沢木さんを確保した後、ここから最短で脱出することを考えよう』
ヘリのパイロットが状況をすぐに把握して着陸してくれればいいけど…。
揺れに足をふらつかせながらも、コナンは拳銃を拾い上げた。
コナンならきっと、あの方法を使うはずだ。
かつての毛利さんのように…。
「早く持ってこい！…っ、早く持って来いって言ってんだ!!」
拳銃を拾い上げてからなかなか動かないコナンに沢木さんが叫んだ。
コナンはゆっくりと立ち上がると静かに。
銃口を沢木さんへ向けて構えた。
そしてセーフティーバーを下げると発砲した。
蘭に向けて。
『毛利さん！今です！』
「あ、ああ…っ！」
弾が着弾して気を失った蘭に沢木さんが気を取られている隙に毛利さんに声をかける。
毛利さんは真っすぐ沢木さんへ向かうと、突き出されたナイフを避け、逆にその腕を掴んで背負い投げをお見舞いした。
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096 - つみさん» 一気読みありがとうございました！そしてお疲れ様です…!!もう一周…！嬉しいです！これからも頑張ります！ (2022年1月1日 22時) (
レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つみ(プロフ) - やっと最新話まで読めました！一気読み楽しかったです！もう一周してきますね！更新頑張ってください！ (2021年12月31日 23時) (レス) id: 5c8f437fce (このIDを非表示/違反報告)
096 - ??さん» ありがとうございます…！何周もしていただいて嬉しいです…っ！これからもいろんなお話を書いていきますので、よろしくお願いします!! (2021年12月13日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 今まで出会った小説の中で1番好きでもう何周もしています。何回読んでも泣ける素敵なお話で大好きです！緋色の弾丸や次の映画がこの小説にも登場するのが楽しみです！！これからも応援しています。 (2021年12月13日 11時) (レス) id: b0630737aa (このIDを非表示/違反報告)
096 - 伶さん» 初めまして！見つけて読んでくださり、さらには日課にしていただきありがとうございます！頑張って毎日更新してますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年12月10日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2021年11月16日 22時
