【名探偵コナン】異世界の訪問者32《男主》

1588話 14番目の標的 ページ39

「Aさん、安室さんも…ちょっと」


名前を呼ばれ、ハッと我に返る。



目を落とすと、コナンが手招きをしていた。


零さんと共に、コナンについて行く。





「どうしたんだい？コナンくん」


コナンは俺と零さんを連れてレストランの廊下に出た。






「見て、これ」


床にはジュースの缶が転がっていた。




『さっき、俺とコナンくんで厨房に取りにいったジュース？』

「うん。僕が床に置いてたこの缶を、犯人が暗闇で蹴っ飛ばしてここまで転がったみたいなんだ」

『中身が…少し零れてる』

「まだ少し残ってたからね」

「ということは…もしかしたら犯人のズボンの裾に、零れたジュースが飛び散っているかも」




零さんの言葉に俺たちは頷いて、レストランの中に戻った。



視線を落として、4人のズボンの裾を観察する。






そして、ある人物の裾にその染みが残っているのを見つけた。


コナンはどうしてこの人が…という表情を見せていたが、やっぱりなと俺と零さんは目を合わせた。




動機はこれから聞くとして…ここから先はコナンに任せよう。


俺たちは彼に協力して動くだけだ。








「とにかく、今は下手に動かん方がいいでしょう。特に宍戸さん」

「分かってますよ。次に狙われるのは俺ってことでしょ？せいぜい殺されないよう気を付けますよ」




次に命を狙われているとは思えないほどの余裕だ。


フラグが立つってこういうことを言うんだろうな…。







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