1589話 14番目の標的 ページ40
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「ん?何やってんだオメーは」
少しした頃、コナンがお盆の上に人数分の水が入ったコップを持ってやって来た。
「みんな喉乾いたろうと思って」
「馬鹿野郎!勝手に動き回るんじゃねぇ!村上がどこに隠れてるか分かんねぇんだぞ!」
「でも僕の名前に数字は入ってないから」
今の君にはね…、と心の中でツッコむ。
コナンはひとりひとりに水を配っていく。
「はい、Aさんと安室さん」
『ありがとう』
「いただくよ」
コナンは水を渡しながら、視線を一瞬沢木さんに向けた。
その視線の意味を察して、彼を見やる。
沢木さんはコナンに渡された水を普通に飲んでいた。
コナンのことだ。
沢木さんの味覚がないかもしれないということに気付いて、水に何か仕込んだんだろう。
水を飲んでも表情を変えない沢木さんにコナンはしたり顔だ。
これでハッキリした。
やはり彼には味覚がない。
でも、まだそれを証明する証拠がない。
コナンもその証拠を探すために、会場中を歩き始めた。
俺と零さんは水を飲みながらそんなコナンの様子を視線で追う。
彼はある場所で立ち止まり、こちらを見た。
どうやら証拠を見つけたようだ。
そのとき、突然建物が揺れ、どこかからか爆発音が響いた。
天井から砂埃が落ち、再び照明が落ちて周囲は真っ暗になる。
「なんだ今のは…!」
「どこかで爆発があったようです!」
「白鳥くん!宍戸さんだ!宍戸さんを守れ!」
目暮警部の指示で、白鳥警部は暗闇の中宍戸さんを探す。
「宍戸さん!どこですか宍戸さん!」
「ここだよ」
宍戸さんが持っていたライターで自身を照らした。
「消して!死にたいんですか!」
近くに寄った白鳥警部がライターの蓋を閉じさせる。
ヤツの気配は動いていない。
一体これから何をしようというのか…。
警戒していた時、パッとオレンジ色の光が天井に灯った。
「ありがたい。非常灯だ」
だが、ホッとしたのも束の間。
ドォォォンッと先ほどとは比べ物にならないくらいの大きな爆発音が近くで響いた。
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096 - ふぇおさん» こちらこそ、嬉しいお言葉ありがとうございます!寒暖差が激しいので、ふぇお様も体調にお気を付けくださいね。これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月17日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます!!!体調を崩さない程度に更新してくださいね、応援してます頑張ってください!!神作をありがとう!!! (2021年10月17日 0時) (レス) @page20 id: c548f35cab (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!楽しんで頂けるよう頑張ります! (2021年10月3日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 096さん» 映画ストーリーは好きです、頑張って下さい (2021年10月2日 16時) (レス) @page6 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!! (2021年10月1日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年9月28日 21時