1562話 14番目の標的 ページ13
「でも、どうしてお父さん、撃ったんでしょう…?」
「よほど自分の腕に自信があったんでしょうね。人質を避けて犯人だけを撃ち抜く自信が。だが、弾は逸れて君のお母さんに…」
毛利さんの拳銃の腕は警視庁内でも1、2を争うものだったと目暮警部が言っていた。
毛利さんは外したんじゃない。
あえて妃さんを狙ったんだ。
「当時警察署内部でも人質に構わず撃ったことが随分問題になったようでね。確かそのすぐ後だよ。お父さんが刑事を辞めたのは」
毛利さんの退職には、そういう理由があったのか。
蘭はその事実を思い出してかなり不安そうな面持ちだ。
だが、おそらく真相であろう妃さんに対しての発砲の理由を、俺が言うべきではないんだろう。
その辺のケアは、後で隣にいる彼がしっかりやってくれるだろうし…。
考えていると、車が毛利探偵事務所の前に着いた。
1階のポアロの電気がそのタイミングで消える。
中からは彼の気配だ。
少し待って、俺も一緒に帰ろうと蘭たちと共に車を降りた。
白鳥警部にお礼を言って、階段を上っていく蘭とコナンを見送る。
店の外壁に寄りかかり、隣の扉から彼が出てくるのを待った。
少しすると、ベルの音と共に扉が開いた。
「!」
開けてすぐに俺の存在に気付いた零さんが目を見開いた。
『お疲れ』
「あ、ああ。なんでここに…」
『ちょうど今ここまで送ってもらって。電気が消えたのが見えたから、待ってた』
締めの作業は零さんだけらしく、彼は店の鍵を閉めた。
「また事件か?」
『うん。…毛利さんの周りの人間が狙われている』
そう言うと、彼の目の色が変わった。
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096 - ふぇおさん» こちらこそ、嬉しいお言葉ありがとうございます!寒暖差が激しいので、ふぇお様も体調にお気を付けくださいね。これからも応援よろしくお願いします! (2021年10月17日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます!!!体調を崩さない程度に更新してくださいね、応援してます頑張ってください!!神作をありがとう!!! (2021年10月17日 0時) (レス) @page20 id: c548f35cab (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!楽しんで頂けるよう頑張ります! (2021年10月3日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 096さん» 映画ストーリーは好きです、頑張って下さい (2021年10月2日 16時) (レス) @page6 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
096 - シオンさん» ありがとうございます!! (2021年10月1日 23時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年9月28日 21時