1077話 ページ28
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「じゃ、今日の撮影はここまで！みんな気を付けて帰ってね！」
監督の言葉で、キャストやスタッフはゾロゾロと帰宅の準備を始める。
「え、今日は送らなくていいの？」
佐伯さんの言葉に頷く。
『ちょっと寄るところがあるので。じゃあ、お疲れさまでした』
軽く頭を下げ、そそくさとスタジオを出ようとしたのだが…。
「Aちゃーん。一緒に帰ろうよ。ついでに飯でもどお？」
目ざとい氷上に捕まった。
『……行かない。帰ったらご飯が出来てる』
「うぐ…っ、ダメージがでかい言葉…！」
わざとらしく項垂れる氷上を無視してスタジオを出ようとしたとき、ピリッと殺意のようなものを感じた。
「危ねぇ…ッ！」
ドンッと氷上にタックルされ、体が床を滑る。
『ッ…』
ガシャアアンッと何かが盛大に割れる音が響いた。
「い…ってぇ……、っ！Aちゃん！大丈夫⁉」
俺の上に乗りかかっていた氷上がガバッと顔を上げ、俺の様子を伺う。
『あ、ああ…。氷上は…？』
「俺もなんとかヘーキ…。よかった、怪我無くて」
俺の上から退いた氷上に続いて、体を起こす。
さっきまで俺たちがいた場所に、撮影で使っていた照明が落ちていた。
「2人とも大丈夫かい⁉」
事態に気付いた監督が駆け付けてくる。
『はい…、氷上さんが庇ってくれたので…』
「俺も大丈夫っす！ちょ〜っとヒヤヒヤしたけど…」
「それならよかった…。にしてもなんで照明が…？」
スタジオの入り口の真上には、照明は吊り上げられていない。
それに、一瞬感じた殺意。
…誰かが故意に照明を落としてきた。
しかも、俺を狙って…。
「く、黒瀬くん…！やっぱり心配だから、送っていくよ」
『…佐伯さん、ちょっと』
駆け寄ってきた佐伯さんの腕を掴み、こそっと打ち明けた。
最近感じていた視線を。
『…最近、おそらくマスコミにつけられてるんです』
「マスコミ…⁉」
『大方、俺のスキャンダルでも狙ってるんでしょう。だから車で移動すると撒きづらいんです。しばらくは送り迎えは結構なので』
「そういうことなら…。でも、何かあったらすぐ連絡するんだよ？」
『はい』
マスコミの件とさっきの殺意の件はおそらく別物だろうが、厄介なのには変わりはない。
俺1人なら狙う分には構わないのだが、危うく氷上も巻き込まれるところだった。
あの殺意の元を早急に探し出さなければ。
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サラ(プロフ) - 泣きました。最高の作品をありがとうございます。これからも応援してます (5月25日 0時) (
レス) @page50 id: 5dcf9ec97c (このIDを非表示/違反報告)
侑(プロフ) - シロツメクサの話だいっすきです、！特に2、毎回見る度泣きます、！この話を思いついた096さん神だと思います(真顔)最高です、！ありがとうございます！！ (2022年3月15日 10時) (レス) @page50 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りりこスタイルさん» こちらこそ感動していただきありがとうございます…！これからも見守ってあげてください！ (2020年8月20日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - ヨツバの最後のセリフで泣いてしまいました。素敵なストーリーありがとうございます。これからも、黒瀬の幸せを願って見ていますね！ (2020年8月19日 22時) (レス) id: b80200442e (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» 妄想までしてくださってありがとうございます！（笑）ヨツバの最期、しっかり見届けてあげてください！妄想の感動が現実になっていればいいな…！と思っております！ (2020年8月18日 22時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2020年7月21日 22時
