【名探偵コナン】異世界の訪問者18《男主》

876話 ページ27

“どうする？”と男たちは話し合う。


料亭の人や北條の2人に証言してもらえば、警察は動く。
いや、料亭の人が通報していればもう動いているはずだ。




「ま。いいんじゃねぇの？身代金がだめでも、こいつなら売り飛ばせばいい値がつくだろ」


まんまと俺の策にのった男たちは下衆な笑みを浮かべて俺に近づき、乱暴に腕を掴んできた。




『っ…』

「車に連れ込め。お前らは妙な真似すんなよ。動いたらこいつの綺麗な顔に傷がつくぜ」



俺の首に背後から腕を回し、ナイフを近づけて部屋から連れ出される。


どうすることも出来ない椿さんやお婆さん、料亭のスタッフの視線を感じながらも外に出され、車に押し込められた。





「予定は違うが、まぁいいだろ。さっさと出せ」


車の扉が締め切る前に、俺にナイフを突きつけている男の頭めがけて蹴りをかました。





「がっ…！」


脳震盪レベルで蹴り込んだおかげでその男は失神したが…。





「この…ッ」


もう一人の男にハンカチで口と鼻を塞がれる。



薬品の匂いが鼻を突いた。





「おい早く出せ！」


俺を抑え込みながら男は運転席の男に指示を出す。



車が急発進した。





『んっ……ッ』


息苦しさに脳が酸欠状態になっていく。


そうなると、薬も効きやすくなってしまい…くらりと視界が霞んだ。






探偵バッジ…持ってたかな…。
それがあればコナンが俺の位置を見つけ出してくれるだろうけど…その手のものは全部置いてきた気がする。


それにしても、薬への耐性が本当になくなった…。




あとでまた耐性つけ直したいけど…零さんが許してくれるか微妙だ…などと考えながら、思考はブラックアウトした。






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