672話 紅の修学旅行 ページ23
『服部くん、電話鳴ってる』
「ん?ホンマや。……和葉からや」
服部は妙な声を出してから電話に出た。
「ああ、なんや和葉。俺は今…」
ガラガラ声で、風邪を引いているフリだろうか…。
《平次!あんた何してんねん!!》
電話の向こうからハッキリ分かるほど、和葉の怒鳴り声が聞こえてきた。
それに呆れながらも、服部の手にある暗号を解読していく。
この最初の4つの四角形は黒い部分ではなくそれを囲んだときにできる白い部分に意味があるんだろう。
おそらく京都の地名、上京区、中京区、下京区、そして右京区、左京区を示している。
文字の位置でどの区の町名のなんて読む漢字なのかが分かれば、その文字の最初の一文字を繋げて読むことで文章が現れる。
和葉に自分が京都にいる理由を言い訳する服部の隣に、紅葉さんが立って暗号を覗き込む。
「なあ、平次くん?その暗号に書いてある字、まるで京都の地名みたいですねぇ」
紅葉さんの言葉に服部、新一、世良は驚いたように顔を上げた。
やはり、地元の人が見ればすぐにピンと来るものらしい。
紅葉さんは、漢字の文字を指差しながら町名を上げていく。
「ちょっと待て…!上、下、右のついた名前の区があるってことは…」
「はい。京都には、上京区、中京区、下京区、左京区、右京区と上中下、左右がみんな揃てます」
その言葉に高校生探偵たちはハッとした。
どうやら解読方法が分かったようだ。
《ちょっと平次!今紅葉さんの声が聞こえたんやけど!!》
紅葉さんは、服部の手からスマホを奪った。
「あ〜ら、葉っぱちゃん!元気にしてはりました?平次くんのことはウチに任せて、葉っぱちゃんはお勉強に励んで下さいね。ほな、さいなら」
そう言って紅葉さんは通話を切ってスマホを服部に返す。
モテモテだなぁ、服部…。
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096 - ちぃさん» 読んでいただきありがとうございます!深く考えていただき、嬉しい限りです…!人の数だけいろんな行動の仕方があると思います。葛藤の中で得た黒瀬の決意を、これからも見守ってあげていてください! (2019年12月22日 21時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 別れたからってなにもしないのではなくて、世界を変えれないのなら影からサポートしたり守ったりするかも、、、。唯一の方法かなと思いました。 (2019年12月22日 1時) (レス) id: 13503def23 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - やっと読めました、自分ならどーするか考えました。大好きな世界の均衡を保つ為、大好きな人を守る為にも、零さんから恨まれるくらいに嫌われてから別れるかなーって。全てが終わった時にもう一度始めからやり直す選択をするかも知れないですね。 (2019年12月22日 1時) (レス) id: 13503def23 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りんねむさん» コメントとお気遣い、ありがとうございます!一気読みお疲れさまでした!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年12月17日 14時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 初コメ失礼致します。ここ数日で最初から一気に読んじゃいました!とっても面白いです!無理なさらぬよう、更新頑張って下さい!陰ながら応援しております!(*^^*) (2019年12月16日 18時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年11月26日 23時