【名探偵コナン】異世界の訪問者12《男主》

589話 ページ40

・





深夜になり、赤井さんの車に乗って警察病院に向かう。



『さっき、風見さんから連絡があって、零さんが救出した子供、両親のことを忘れているみたい』

「やはり、薬による記憶の欠乏か。降谷くんはAを。子供は両親を…。…自分にとって一番大切な人を忘れている…」

『え。一番大切な？』

「そう考えるのが妥当だろう。詳しいことは薬の成分を調べないと分からんがな」




催眠効果のある薬を作っていた組織かもしれないんだ。
そんな薬があってもおかしくはない。


今回の件と、前回の潜入捜査の件が繋がっている可能性がある。
あとで風見さんに頼んで、大住と面会させてもらうか。




そうこう考えているうちに警察病院の前に到着した。




「それより、彼に気づかれずに病室に侵入できるのか？」

『どうだろうね。でも、上手くやってみせるよ』



零さんは昨日徹夜だったはず。
ぐっすり眠ってくれてればいいけど。



赤井さんを残して車を降り、病院の敷地に入る。



零さんの病室は最上階。

風見さんに事前に下準備はしてもらっている。


緊急外来の入り口から堂々と入って、風見さんの名前と自身の名前を伝えると病院内に入れてもらえた。


警察病院の警備はもちろん厳重だ。
現役警察の風見さんに協力してもらって、俺は深夜の病院に入り込むことが出来た。



問題はここからだ。
エレベーターで最上階に昇り、零さんの病室前にたどり着いた。




・

590話→←588話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す