隠キャ、カバディ部に入部します【井浦慶】 (ページ4)

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A「い、1年…AA、です…」

「そうかよろしくな、A。俺は2年、水澄京平。こっちは伊達真司」

伊達「よろしくな」

宵越「宵越だ」

水澄「フルネームで言えよ」

宵越「っぐ…よ、宵越、竜哉だ…」

畦道「オラは1年、畦道相馬！」

君はさっき聞いたわ。

「で、俺が3年で副部長の井浦慶。よろしく」

井浦さんはニッコリ笑うと、手を差し伸べた。

私は恐る恐る手を出すと、強引に手を引かれて握手をされた。

井浦「安心して、あの写真は消しておくよ」

当たり前だろ。

さっき、井浦さんが私に見せたのは、自撮り写真。

一見、何の問題もないように見えるが、見方にやっては、女子が井浦さんに抱きついているようにも見えるものだった。

こんなのが学校中にバレたら、あの女は誰だと探す奴がいるだろう。

そしたら、私の学校生活は終わりだ。

井浦「それじゃあ、練習始めるぞ。Aにも色々説明したいから、まずは1対1でやろう」

しかし、何故私なんだ…。

他にも女子はいるはず。

それこそ、運動部経験者とかマネージャー経験者とかいるはずだろう。

なのに、何故私なのだ。

井浦「A、ここ座れ」

もう…逃げられないな。

私はベンチ座ると、横に鞄を置いた。

コートには、畦道くんと宵越くんが向かい合っていた。

井浦「今から、カバディについて色々説明するから、よく聞いてて」

カバディ？

なんだ、それは。

井浦「っふ、初耳って顔だね」

A「あ、はい…」

ちなみに、コーヒーとか売ってる○ルディなら知ってる…。

・

その後、井浦さんからカバディについて色々教えてもらった。

あんまり、覚えてないけど。

簡潔に言えば、カバディはドッチボールのようなコートで行い、主にレスリングのように技をかけて闘う、というスポーツらしい。

井浦「何か聞きたい事あるか？」

聞きたい事…。

A「どうして…私、なんですか」