3:聞いてない ページ3
「君、急に逃げ出すなんて…どうしたの」
A「……」
「……まぁ、急に囲まれたら逃げたくもなるよね」
A「え…？」
赤メガネの人は優しく笑うと、私の肩や背中をはたく。
ヤバい奴かと思ったけど、意外に優しそうだ。
救世主かもしれない…！
「でもっ、君を受け止めたせいか…背中が痛くてさー」
A「ッ、あ、す、すみません…」
「ははっ、いいよいいよ。…じゃあさ…」
赤メガネの人は、突然声を低くすると、私の耳元に口を近づけた。
「じゃあさ…一緒に来てよ、旧体育館。拒否権なんてねぇから」
A「ッ、！！…はぃ…」
悪魔だった！
・
私が連れてこられたのは、旧体育館。
あちこちサビだらけで、もう誰も使ってないと思ってた。
ギイギイ鳴る扉を開けると、中には、真新しいコートとその中心で抱き合う人たち。
ん？抱き合う？
え、何の競技？
「集合！」
赤メガネの人が声を上げると、コートにいた2人がやって来た。
いつのまに来たのか、畦道くんと…宵越？くんもいる。
「お、女子だぞ、女子！」
茶髪の人が白目、白目！？の人にニヤニヤしながら話している。
いや、こんな黒髪メガネ野郎にワクワクしていただき、ありがとうございます、はい。
「今日は、見学だけで…一応、マネージャー希望だ」
は？
私は風を起こしながら、赤メガネの人を向いた。
聞いてない、聞いてない。
ただついて来いって言われただけだよ、私！？
「おー！ついにマネージャーが！！」
「ウチも他の部らしくなって来たなぁ」
畦道「やったな、宵越！」
宵越「お、おう」
まだ何の部活かも聞いてないし…でも、見た感じ、私の苦手そうな運動系なのは間違いない。
「それじゃあ、君。自己紹介して」
A「え゛…」
この私に、死ねと！？
精神的に死ねと言っているのかこの人は！
私が固まっていると、赤メガネの人が携帯を見せながら耳打ちをして来た。
A「ッ、！」
「これ、見られたくなかったら…分かるよね？」
A「ッ、く…」
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グリムリーパー(プロフ) - 灼カバの夢小説あまりないので、こんなにも良い作品に出会えて良かったです！更新楽しみに待ってます！ (2021年6月24日 7時) (
レス) id: 2c9d0767d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真竜 | 作成日時：2021年5月21日 22時
