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｢ごめんなさい、気を悪くしましたよね....｣
｢いいえ、良いの..私こそ、ごめんなさい｣
｢貴女が鬼じゃない事はあの分かります、人間と鬼の匂いは全く違いますから…きっと偶然、偶然ですよ｣
�犇�然�瓩噺世Ω斥佞琶夘佞韻蕕譴襪茲Δ併�じゃないのを、鈍い私でもすぐにわかった。
それでも、彼は必死にその言葉で、私に対する疑いの芽をつもうとしていた。
その事実が痛い程伝わって、胸が痛い。
｢炭治郎くん....その鬼の名前、教えてくれない？｣
｢.......あの男の名前は...｣
いつの間にか日が暮れていた。
ぼんやりと道を歩きながら先程の炭治郎くんとの会話を思い出す。
｢鬼舞辻無惨.......｣
それが彼の、月彦さんの本当の名前だという。
記憶を辿ると、確かに童磨さんも彼の事を、無惨様と呼んでいた気がする。
......まさか、他人から本当の名前を知らされるだなんて思ってもいなかった。
｢私、彼の事を本当に何も知らないのね｣
ポツリと呟いた言葉は雑踏に紛れ、消えた。
いつの間に日は沈んでおり、ぽつりぽつりとガス灯に光が灯り始めていた。
そうだ、気晴らしに新しい花を買おう。
美しいものを見ればきっと、心も紛れるだろう。
｢その薄桃も芍薬と....かすみ草も頂こうかしら｣
「かしこまりました、お姉さん綺麗だからこれも付けておきますね。ほかのお客様には秘密ですよ？」
「まあ....！ありがとう」
まだ蕾の桜の枝を見てにこりと微笑む。
そうか、もう季節は春を迎えようとしているのか。
花を抱えそんなことを考えていた、その時。
「あっ、お人形！」
通りすがりの男性に抱き抱えられた女の子が手から人形を落とした。
少女の父親と、その真隣を歩く女性はどうやらそれに気づいていないようだった。
「あの、すみません！人形、落としましたよ」
「わあ！ありがとう、お姉ちゃん」
女の子がにこりと笑みを浮かべる。と、同時に少女を抱き抱えていた男性も振り返る。
「っ！！！つ…！！！！！」
名前を呼んでしまいそうになるのを必死にこらえた。
他人の空似？いや、違う。
彼は正真正銘、月彦さんだ。
「お母さん！お姉ちゃんが拾ってくれたの〜！」
「あら..ご親切にありがとうございます」
月彦さんの隣に居る、女性が振り向き笑う。
嗚呼、この香りは。
「あ....い、いえ、とんでもないです」
笑え、笑うのよ。
平静を装って、必死に笑みを浮かべた。
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2021年2月9日 0時) (
レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！！ (2020年11月8日 13時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ぼたんあめ(プロフ) - この小説とっても好きです！更新応援してます♪ (2020年10月27日 7時) (レス) id: 07fb25626d (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - 初めまして突然すみませんこちらのお話読ませていただいたのですが見ていてとても続きが気になりました！更新頑張ってください、楽しみにしています！ (2020年2月1日 20時) (レス) id: 41deac151f (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 無限城が無惨城になってますよ。気になってしまってすみません。 (2019年11月16日 23時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：旧華 | 作成日時：2019年11月2日 0時
