とある同級生の話8th

中学時代のこと ページ24

｢なつみは、女子といるよりも男子といることの方が多かったの。

そっちの方が楽って言う女子も少なくないし、別に誰も気にしてなかったんだけど男子たちにありもしない噂を流したりしてて女子の中ではカースト上位でありながらも浮いてる存在だった。

でもなつみの親が教育委員会に勤めてたこともあって、何か問題を起こしても先生は基本見て見ぬふりだし、生徒たちもなつみの親からの無言の圧のせいでなつみに逆らえなかったの。

それをいいことに男子の知らないところで気に入らないやつをハブったりっていうのを繰り返してて。

私と仲良かった子がなつみのカバンを誤って汚しちゃったとき、なつみ、めっちゃ怒ってその子を標的にしたの。確かに逆らえない空気感だったんだけど私、友達だし、無視とかハブとか嫌だったからなつみの言うことは聞かなかったの。

私これでも中学の時結構モテて、それもあったんだと思う。なつみの次の標的が私だった。


昔のことだし、今更どうこう言うつもりもないしなんなら全然気にしてない。けど今日会ってみて、性格が全く変わってなくて驚いた。｣

梅に背中を向けてるため、梅の表情は分からないけど後ろからお腹に回された腕に少し力が入った。

｢もうほんとに平気だよ？｣

梅｢俺も中学一緒なら、俺が守れたのに｣

｢大丈夫 笑 もう過ぎたことだし｣

梅｢何かあったらすぐ言って、ね。｣

｢うん。頼もしい｣

梅｢俺あいつ超嫌い｣

｢あはは、｣

見てればわかるよとは言わない。けど、もう少し上手くやりな、とは言っておいた。

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