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散歩 ページ42

梅「A、散歩行かない?」



少しした時、梅に散歩に誘われた。


最近では毎日のように言ってる散歩。

わたしも仕事がない時は一緒に行ってる。


何も考えないで梅とくだらないことを話しながら歩くこの時間が好き。


手を繋いでたまに立ち止まりながら時間をかけてゆっくり歩く。

周りはいつの間にか桜が満開になってた。


散り始めた桜の花びらが目の前をヒラヒラと落ちていく。


「見て梅!取れた!」

梅「ふふっ笑 ガキかよ笑」

「あ!笑った〜梅だって子供みたいだよ」

って髪を指さしながら言う。

梅「え?」

「素敵な髪飾りですね」

梅「ははっ笑 取ってよ」

「えー、しょうがないな〜笑」

こういう時間が好き。


梅「ねぇA、向こう向いて」

梅の方に向いてた体を180度回転させられる。


「わ!」

びっくりしてると首元に何かが触れた。
と、同時にあの時と同じように、マスク越しだけどキスされた。


「これ、、、」

梅「元通りになった」

「嬉しい……」




久しぶりの感覚に嬉しくなって涙が出た。

それがバレないように思わず梅に抱きついた。




「好きーーー」

梅「知ってる」

「梅は?」

梅「愛してる」

「私も愛してるもん!」

梅「はいはい笑」



すっかり慣れてしまった色のない世界。


ネックレスが戻ってきても、それが治ることは無かった。

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作者名:ふわり | 作成日時:2021年8月21日 7時

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