とある同級生の話 3rd

旅行じゃないよ仕事だよ ページ5

｢梅〜今度海外行ってくるね！｣

梅｢はっ？｣

｢ん？だから海外｣

梅｢いや、聞こえたけど。なんで俺も行く｣

｢いやいや、旅行じゃないからね？！仕事だよ｣

梅｢何の｣

｢ん〜、ないしょっ！｣

梅｢なんで｣

｢事務所に誰にも言うなって言われてるの！｣

梅｢……やだ｣

｢やだ？！なんで？！仕事だよ？？｣

梅｢寂しい。浮気するかも｣

｢殺す｣

梅｢嘘。いつから行くの｣

｢来週の土曜日の16:00発の飛行機｣

梅｢寂しい……｣

｢…浮気しないでね。絶対｣

梅｢しない。絶対しない。Aしか無理Aしか有り得ない｣

｢ん。そっか。｣


梅はずっと私にピッタリくっついてる。


たった3日だ。たった3日だけどさみしいのだ。
私も……寂しい。

同じ国に居ないって心細すぎる。

その間モテモテの梅と離れ離れなんて。梅のことを信用してないわけじゃない。
周りの！女を！信用してないの！

とはいえ、写真集の撮影だ。
行かない訳にはいかない。


私も梅にピッタリくっつく。

なんか一生の別れみたい笑









出発する日はいよいよ明日に迫った。

スーツケースに荷物を詰めて最終チェックをする。

｢よし！大体おっけいかな。｣

梅｢本当に行っちゃうの？｣

この一週間、毎日仕事が終わったら誘いを断って帰ってきてた梅。

私も大事な飲み以外は断っていた。

なるべく2人でいたい。

｢うん。寂しいけど、3日の辛抱だ｣

梅｢実質5日間だったじゃん！｣

｢いや、それは、その、｣

そう。向こうに滞在する時間が3日間だったのだ。

移動する時に日付をまたぐから実質5日間だっらしい。
いや、わざと黙っていた訳では無い。あろうことか気づかなかったのだ。

いや〜我ながらアホなことをした。

明日出発しても着くのは明後日。そして3日間撮影をして、3日目の夕方向こうを発つ。そして次の日日本に帰ってくる。とまあ、こんな感じになってる。

5日間ですね…

｢ほんとにごめん…｣

梅｢、、、、ありえない。けど、仕方ないことだから我慢する｣

｢ごめんね｣

梅｢帰ってきたらたくさんぎゅーする｣

｢今もしてるけどね｣

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