とある同級生の話 3rd

前髪 ページ20

貴方｢おはよう…｣

｢おはよ。｣

朝、いつもより少し早めの仕事があったため、自分だけ早起きして準備をしてるとAが起きてきた。
まだ眠そうにしてる目を擦りながらソファーに座ったA。

貴方｢今日そんな朝早かったんだ｣

背もたれのところに顎を乗せて準備してる俺を見てくるAは少し上目遣いになってて心臓がキュってなった。

｢うん、あ、帰りは18:00時くらいには帰って来れると思う｣

貴方｢あー私てっぺん超えるわ｣

｢じゃあ待ってられたら待ってる｣

貴方｢うん、｣

ご飯も食べて着替えてあとは髪をセットするだけだからドライヤーを持って鏡の前に来た。

｢よし。おっけい｣

軽く手で整えてると

貴方｢んー、前髪あった方が良い〜｣

って俺の顔を覗き込んで言ってきた。

｢じゃあ家では極力下ろす。同棲してるAしか見れない特権｣

もう30になったんだし外に出る時はセンター分けしようって思ってるけど前髪ありがいいってAに言われちゃ家で下ろさない訳にはいかない。

てか、最近声優業界でセンター分けしてる人たくさんいるよね。もしかして流行ってるのか？


貴方｢何それ！めっちゃいい！好き〜｣

寝起きのため少し幼い顔になってるAはふにゃって笑って喜んでる。

うん。我ながら扱いが上手くなったと思う。

めっちゃ可愛いし。なにこれ食べたい。

なんてね。

ひょろっとのネタにしたら事務所に怒られるかな。って思いながらその日の仕事に励んだ。



世間に公表してから1週間がたった。

アンチのこととか誰かから聞いた訳では無いがSNSは未だに開けてない。

ヨシキたちが言うにはみんな祝福してくれてるらしいけどやはり怖い。

まあでもそろそろいいかなとは思ってる。

ひょろっと男子→←仲良しが1番！

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