私の頭の中はプチパニック ページ31
好きって言われた。
ねぇ、好きって言われたよ。
本気なのか冗談なのか分からないけど好きって言われた。
今隣歩いてるこいつに私は好きと言われた。この間の！生放送が！始まる！直前に！
なんで言った本人こんなに普通なの？！
仕事終わったら廊下にいるし。てかなんで私のスケジュール知ってるの。って感じなんだけど。
梅｢ん？何？｣
だからなんでこんな普通なの……
もしかしてこの人、慣れてる？
有り得る…だって高校生の時あんなにモテてたんだよ？絶対大学でも彼女のひとりやふたりいたでしょ！いや、もしかしたら二股とか……ﾋｨ…
｢な、なんでもない｣
怖い、怖いよ、
梅｢ふーん。それ耳に髪かけながら言っても説得力ないけど。｣
｢あっ、｣
そういえば私嘘つく時髪を耳にかける癖があるんじゃん。
梅｢で？なんで俺の事見つめてたの？もしかして見惚れてた？｣
｢それは断じてない。｣
梅｢……ガチなやつじゃん、
俺この間言ったこと本気だよ？まさか嘘だと思ってないよね？｣
｢こ、この間の？｣
梅｢Aのこと好きって言ったの。｣
多少内容が違うと思いますが、正確には｢ほんと、そういうとこ好きだわ｣ですが、まぁそんなことはこの際どうでもいい。私は今、告白されているのだ。この無駄に顔面のいい男から。
｢あの、えっと……｣
梅｢ははww顔真っ赤になりすぎだろ。無理に言わなくていいよ。どうせダメなのわかってるし。ただ、少しくらいは俺のこと考えてよ。、なんてね｣
あれ、梅ってこんなに可愛かったっけ？
なんてね。って冗談っぽいトーンで言ってるけど顔は正反対な表情をしてた。
そんな寂しそうな表情で言ったら冗談に聞こえないよ。
家まで送って貰って、部屋につき、1人で考える。
梅は私にとって他の人とは違う特別な存在なのは間違いない。梅といると落ち着くし、西山や江口さん、雄馬や拓とは少し違う感情を抱いているのも分かってる。でも、それが、その感情が何を表しているかは分からない。
それに、男の人と付き合うのは怖い。
その、付き合うってことはもちろんそういうこともするだろうし、そうなった時、私は平常心でいられるだろうか。
｢って、何考えてんだ私は。｣
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作者名：ふわり | 作成日時：2021年2月16日 22時
