とある同級生の話 (ページ25)

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ようやく気づいたページ25

久しぶりの二人きりの外出だった。
Aとは趣味があったから高校の時から2人で出かけるのは楽しみだった。

でもあんなことがあって。どうにも出来なかった俺はとりあえずAを落ち着かせるためにどこか場所を探した。

とは言ってもカフェとかに行ったら目立って仕方が無いし何より落ち着けないだろう。公園って言っても近くにないし、となるとどちらかの家になる。ここから近いのは圧倒的に俺の家だから恐る恐る聞いてみたらびっくりすることに俺ん家でいいって言った。

信頼されてるんだなって少し嬉しい。

そのまま俺ん家に行って少し休むと少しずつ元気になっていった。

1度はお通夜みたいな空気になったが、Aの｢お腹空いた｣の一言でまたいつもの俺たちの空気に戻った。

さらにはAが手料理を振舞ってくれるらしい。

初めて食べるからテンション爆上がり。
バレンタインにチョコは貰ってはいるけどこんな本格的なご飯は初めてだから楽しみで仕方がない。

料理してる姿を見ようとキッチンに自分も向かってしまう。
なんかこの感じ新婚みたい。

2人でスーパーに出かけることになり、歩いて向かう。なんか、二人で歩いて向かう先がスーパーって夫婦みたい。

Aと夫婦ってなんか、、嬉しい

お菓子とか飲み物とか沢山持ってお肉を選んでるAの元に向かう。やばい。なんかほんとに夫婦みたい。
にやける口元を何とか抑えながら買い物を進めて帰り道、Aはくすくす笑いながら｢てか、2人でスーパー行って夕食選ぶって、同棲してるカップルか夫婦みたいだね。｣って言ってきた。

ドキドキした。自分と同じことを考えてて。まぁ俺は家を出た時から思ってたけど。

貴方｢な、なんてね！ごめん、めっちゃキモイこと言った｣

って慌てて訂正するA。同棲してるカップルか……じゃあさ、

｢…いや、同棲する？｣

貴方｢…………は？｣

思い切って言ってみた。想像してた通りの反応に少し笑う

｢え、本気で言ってる？｣

冗談でしょ。みたいな感じで、でも少し本気なの？っていう感じで聞いてきた。

梅｢うん。割と本気｣

そこまで言ってようやく気づいた。

高校や大学で経験してきたドキドキと少し違う感情の原因。きっとこれは、好き。でも大好き。でもなく〝愛〟なんだろうなって。