1ヶ月契約

恋する小学生 ページ9

中｢宏太朗、あれはないんじゃない？｣

｢なにが？｣

中｢Aに対して。好きな子いじめる小学生かよ｣

西 ｢何言ってんの｣

中｢さっきの｣

｢見てたの｣

中｢うん。同じ部屋にいるんだからいやでも見ちゃうわ｣

ヨシキが言ってるのは多分、梅ちゃんがトイレに行ってる時に台本チェックをしてるAの台本を奪ってそれを上にあげてちょっかいをかけてたことだろう。

俺より全然背が低いAは一生懸命手を伸ばしたところで俺が手を伸ばした先にある台本に届くはずがない。
返して〜ってぴょんぴょんしてるのが可愛くてついやってしまう。
ほんとに、小学生かよ俺。

中｢なに〜？さっきの梅とのやつ見て妬いた…とか？｣

俺がAの事好きって知ってる声優の1人。

まぁ兄妹ってことは言ってないんだけど。

｢別に。俺のじゃないし｣

中｢ふぅ〜宏太朗ってそういうとこあるよね。早くしないと梅に取られちゃうよ〜？｣

｢だから取られるって何。まだ俺のじゃないって言ってるじゃん！｣

中｢まだ？｣

｢あ。んーーもう！帰る。｣

中｢は？まだアフレコ終わってないけど。｣

｢……｣

そうだった

中｢テンパリすぎだろ｣

｢うるさいなぁ｣

確かにテンパってたけども！！

貴｢ただいまー｣

自販機に行ったAが帰ってきた。

梅｢うぃーす｣

中｢あれ？梅スタッフさんとの用終わったの？｣

梅｢変な言い方すんな。勝手に向こうが呼んだだけだろ｣

｢告白だって。くぅ〜モテる男はやっぱ違うね。羨まし。｣

梅｢なになにー？妬いてるの？？｣

｢は？｣

なんでふたりが一緒に帰ってくるの。
おかしくない？

こんなことで妬いちゃう自分はかなり嫉妬深い重いヤツだ。

梅ちゃんよりAのことを知ってる自信はある。
なんせ物心ついた時から一緒にいるし。

俺がAと血が繋がってないってことを聞いたのは10歳の時。


夜中にトイレに起きた時、リビングのドアが空いてるのを不思議に思い、覗いたら両親がAのことを話しててそれをたまたま聞いた。っていう少女漫画かよ的な展開だ。



その頃からAに対する気持ちが妹として
好きだった気持ちが一人の女の子として好きになっていた。

まぁでもA自身は


貴｢妬く？なにを。私が焼いたことあるのは食パンとかウィンナーだけですぅ｣

梅｢ウィンナー？｣

貴｢さいってー｣

とまぁ、こんな感じに男性に媚びを売らない性格。
だから余計不安なんだけど。

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