歌い手の僕と男性声優【男主】

25話 ページ29

『界人ー、ってあれ？界人帰ってないんですか？』


急いで家に帰ったのに、そこにそいつの姿は無かった


斉「あぁ、今日はラジオの収録が夜かららしくてまだ帰ってないよ」


そう壮馬さんが答える


『そうだったんですね...』


そりゃそうか、
界人だって大人気声優
暇じゃないことは分かっていたけど
いないんならしょうがない


...僕もジムに通って、プロテイン飲めば筋肉つくかな
っでも、そんなお金があるならイベントに行ったり
初回限定盤DVDを買いたいし←


手を口元に当て、うーんと考えていると
丁度帰宅した宮野さんが抱きついてきた


宮「たっだいま〜Aくん！」


『危ないですよ、宮野さん...ん？宮野さん！』


そういえば、ここにもいたじゃないか
筋肉凄い人


『筋肉の付け方教えてくださいっ』


宮野さんの右手を
自分の両手で包み、初めてのお願いをした


『宮野さんって、スタイルいいですし
腹チラしたときのシックスパックはとても美しいですし』


宮「や、やめろやいっ、照れるじゃないかっ」


『少しだけでいいんです、宮野さんの時間を僕にくれませんか？』


言い方、可笑しかったかな
僕のその言葉に周りにいた声優さん方が一斉にこちらを見る


梶「Aくん！俺の時間もいらない？というか俺にしなよ」


梶さんの声にそうだそうだ、と他の人も


宮「ちょっと梶くん！俺が頼まれたんだからっ！」


『ありがとうございます、でも今回は宮野さんに頼んだので、また今度お願いしてもいいですか？』


僕がそう言うと


Aくんがそういうなら


合意してくださった
なんておこがましいことを言ったんだ、僕っ



宮「じゃあ、俺の部屋に色々筋トレグッズあるからそっちに行こうか」



そうして宮野さんに背中を押されながら、
部屋に向った

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