崖っぷち家政婦です。5

どうして。1 ページ8

ルームサービスで夕飯をとり、今日も皆で沢山お喋りをしてから部屋に戻る。



『あ、スンヒョンさん。』

シャワーを浴びてふと思い出す。


カトクのやりとりが途中だった。

私は髪の毛をタオルでまとめてスマホを開いた。

SH僕あと3日間大阪にいるんだけど、時間あったら会わない?

あ〜いつまで大阪にいるか聞くの忘れてた！

A返事遅くなってごめん!まだいつまでいるか聞けてないんだ。明日また連絡するね。

返信し終えて髪の毛をタオルでガシガシ拭く。


コンコン。

ノックの音がして私はドアを少し開けた。


『ジミンさん。』


JM『ふふふ。ちょっと伝え忘れた事があって。』


ふにゃりと笑うジミンさん。


『そう？どうぞ入って。』


私はドアを開いて彼を招き入れた。



『あっ！私も聞きたい事あるんだ。大阪って何日ぐらい…』




バタン、ガッ。


ジミンさんがドアについているバーロックを乱暴に閉める。



『何でそれ閉めるの？』


ジミンさんがこっちを向くと、さっきまで笑っていたはずなのにすごく冷たい視線を私に向ける。

その迫力に私は怯んだ。



JM『駄目じゃん。簡単に部屋に入れるなんて。』



ゆっくり近づいてくるジミンさん。


私は怖くなって後ずさりをした。


頭に乗せていたタオルがバサッと落ちる。



JM『そうやって隙ばっかり見せるから付け入られる。』



肩を押されて私はベッドに倒れる。



私を見下ろすジミンさんはいつもの彼じゃない。

見たことのない表情を私に向けている。



JM『あいつ、何で日本にいるの？もしかして会う約束でもしてた？偶然とか嘘でしょ。』


ジミンさんがベッドに乗る。


『えっ、いや、本当に偶然…』


JM『そんな偶然起きるわけない。正直に言いなよ。』


『いたっ』


強く肩を掴まれた。


『本当に偶然だよ…っ痛い！』


JM『信じない。』



肩を急に離されてバランスを崩すと、私はそのまま仰向けに倒れた。


ジミンさんが覆いかぶさってきて私の両手を捻じ上げる。



『ジミンさん、どうしちゃったの。何かおかしいよ、っ！』


唇を塞がれた。



すごく乱暴に激しくキスをされる。



苦しくて足をバタつかせるけど、ジミンさんが体重をかけて私の上に乗るから逃げられない。




JM『…これが本当の俺だって言ったらどうする？』




怖くて涙が出そうになる。


ジミンさんの少しも笑わない顔が、ゾクリとするくらい綺麗だ。

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