92.いつになっても慣れない ページ42
教育実習が終わった次の日。
今日は杏寿郎さんと温泉旅行に行くため
私は朝から準備をしていた。
温泉なんて久しぶりだなあ。
嬉しくて思わず頬が緩んでしまう。
ピンポーン
杏寿郎さんが迎えにきたようだ。
私は駆け足でインターフォンに出る。
画面に映るは優しい表情をした杏寿郎さん。
「はい。」
「A、おはよう！
今日は良い天気だ！準備ができたら出ておいで！」
「おはようございます！
今すぐ行きますね！」
忘れものないように…
火の元も、戸締りも…よし、大丈夫！
玄関の扉を開けると、
杏寿郎さんがスッと手を伸ばし、
私の荷物を持ってくれた。
「ありがとう。重たいですよ？」
「はは！重たいなら尚更俺が持とう！
階段、気をつけて。」
杏寿郎さんの後をついて行き、車に乗り込む。
彼は私がシートベルトをしたことを目で確認すると、
車を走らせ始めた。
「温泉旅館、予約取れたのですね？」
「うむ！
ちょうどキャンセルが出てな、
良い眺めのところがとれた！」
「秋の温泉旅館…すっごく楽しみです！」
嬉しくて、つい鼻歌を歌うと
運転席から左手が伸びてきて
右手をぎゅっと握られた。
「あっ！ごめんなさい。
気が散りましたよね。」
「いや、可愛らしい鼻歌だった。
もっと聴かせてくれないか？」
思わぬ反応に手が熱くなる。
「…そう言われると、恥ずかしくて歌えません…」
「そうか…残念だなあ。
君の歌声は透き通っていて綺麗なのにな！」
「もうっ！そんな褒められても
何もあげられないですよ〜！」
赤信号で止まると、
杏寿郎さんは私を見つめて妖しく微笑んだ。
「…心配いらない。
俺が勝手に君をもらうまで。」
いつになっても慣れない艶やかなあなたに
私はいつか心臓を止められてしまいそう…
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狐姫(プロフ) - 映画好き人間さん» 楽しんでいただけて光栄です！質問についてですが、お褒めにあずかり恐悦至極に存じますが、全くの一般人です。空想妄想で物語を作るのが好きなので、浮かんだ言葉や設定を繋ぎ合わせております。本当、勿体無いお言葉をありがとうございます。 (7月27日 10時) (
レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
映画好き人間 - 毎日楽しく読ませていただいてます。作者さんの書く煉獄さんは本物の煉獄さんで大好きです。内容も素敵ですし、胸をときめかせながら読んでます。単純な質問なのですが、もしかして小説家ですか？ 小説の内容も表現も凄くて、売られてる小説ぐらい上手ですので……。 (7月26日 13時) (レス) @page48 id: f9c87e3b18 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - nkmrさん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます！寒い時期の温泉良いですよね( ˊᵕˋ ) 続編も引き続きお楽しみください！ (2021年12月30日 10時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
nkmr(プロフ) - 年末の忙しい時期に更新ありがとうございます。続編も楽しみにしてます(･◡･)私も先週温泉に行ったので情景が浮かんでより物語に入り込んじゃいました(*´꒳`*) (2021年12月30日 2時) (レス) id: 1ab27b7589 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - みいさん» みいさん、いつもありがとうございます！デレてもらえるなんて嬉しいです。こっそりデレちゃってください( ˊᵕˋ ) (2021年12月19日 15時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐姫 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/kohime_yume
作成日時：2021年12月1日 20時
