◇不真面目な部長さん４◇ 【O×S】 (ページ31)

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１５１＊キッチン手袋ページ31

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―――チーン♪

その音に反応して、リビングに降りてきていた智也がゲームを膝に置く。
僕と智くんは立ち上がって、オーブンの前に立った。

キッチン手袋ってゆーの？…をお互い両手に付けて。

智「うまくいってるといいんだけどなぁ…」

翔「…だ、だいしょーぶだよ！」

いい年した大人二人が、オーブンレンジの前でしどろもどろになるって…
どんだけえぐい映写なんだろ(笑)

そのあとは、さっきの智くんはどこへ行ったのやら。
スッとオーブンレンジからお皿を３つ取り出して、最後の仕上げにパセリを刻んだものをかける。

智「よぉし、でーきた！」

翔「コレ、運べばいいかな？」

智「ん、…ぁ、熱いから気を付けてね？」

翔「はぁい」

使い道のなかったキッチンて手袋の使い道がやっとできた。
そーっととりあえず自分のを持って、いつもの席に置く。

一番見栄えの悪いやつは、やっぱ僕が食べないとだめだからね(笑)

智「…あ、しょおくん、これちがうよ？」

翔「ん？なにが？」

智くんがエプロンを外しながら、ん、って顎でグラタンを指す。
何が違うのかがわかんなくて、頭にハテナマークを浮かべると、

智「だから、コレだってば！…おいらがしょーくんがチーズのせたやつ食べるの！」

智くんは、僕のところのグラタンと、彼のところのグラタンを、
静かに入れ替えた。