3年A組---人質って...先生どうして---6

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中を確認したら



『...はぁ？』


何これ...


武智「これで頼むよ！！

桐生っ！！」

『信じらんない』

武智「俺の人生がかかってるんだ！」

『これは受け取れません！！』



そう言って渡された茶封筒を武智先生に押し付けて返した



武智「ここまでして頼んでるんだぞ！？」



しつこいな...



翔「A？」

『...翔』

翔「武智先生まで...何やってんの？

こんな人気(ひとけ)のない場所で」

武智「いや、ちょっと桐生に頼み事をね」

翔「頼み事？」

『......そう』


武智は翔に私への頼み事をしてきた



武智「真壁、お前から桐生を説得してくれ！

この通りだ！」


武智は翔に土下座をして頼んできた


翔「えっ、いや、ちょっ」

『...アホらしい...」


教師が生徒に土下座して頼んでくるなんて前代未聞


翔も困ってるし


『何度も同じ事を言わせないでください

お断りします』



これ以上翔も巻き込む訳にはいかないそう思って言った言葉だったのに


それでも武智は全然諦めてくれなくて


武智「桐生！！」

『...何ですか？』

武智「今会いたい芸能人居るか？」

『はあ？』

武智「出てくれたら、その人に会えるように業界に頼んでやるから」

『やり方が本当に汚い』


翔はそんなやり取りをただ唖然と見てるだけ


それもそうだよね


武智「会いたい人に会えるんだぞ？

こんな美味しい話ないだろ？

なぁ？」

『ちょっと！』



両肩を掴まれて強く揺すられた



武智「頼む！」

翔「おいっ！」

『痛いんですけどっ...ちょっ離してっ』



今までとは違う武智先生に恐怖を感じた



それを助けてくれたのは紛れもなく翔だった



翔「武智先生、本人が出ないって言ってるんですからもう諦めたらどうですか？」

武智「いや、でも」

翔「それにAが言ってる事はあながち間違ってませんし、これ以上しつこいとAが本気で怒りますよ」

武智「桐生...」

『......お断りします

あなたに協力するつもりはこれからも一切ありませんので

それに武智先生の知名度とか私からしたらどうでもいいので』

武智「...いや、俺は諦めないぞ

平成最後のカリスマ教師この武智」



始まった...



グイッ...



『えっ』

翔「武智先生もう下校時刻過ぎてるので俺達はこの辺で」



翔は私の手を強く握って校門に向かって歩き出した


誰も学校には私達以外の生徒が居ないから...ってのもあるんだろうな

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