コードブルー 3rdseason☆8☆

☆5☆ ページ7

リハビリテーション 藍沢side


天野「...」



天野奏はリハビリを始めた



オセロを白から黒へ



それはまるで、天野奏自身の心を見てるようにも思えた


藍沢「...」


俺は何て言葉を掛けてやればいいのか分からず、その場を後にしようとした


天野「先生？
私の手術の時途中で助けに行った患者さん、今どうしてるの？」

藍沢「退院した。仕事に復帰してる」

天野「何やってる人？」


その言葉を聞いてから視界に新海が入ってくるのが分かった


藍沢「患者の個人的な情報は教えられない」

天野「そう
私の仕事はね、ピアニスト。ピアノはね、この手で触れるといつもたくさんの音をくれた
びっくりするぐらいの興奮とか、どうしようもない悲しみとか。
でも、もうそんな音は聞こえない。鍵盤を押しても聞こえてくるのは..."ただの音"」


その言葉を聞いて俺達は何も声を掛けてやることができない


天野「できた」


彼女は紙コップに手を伸ばした


だが、手の震えでスグに紙コップは地面に落ちた



中身がこぼれ、俺はこぼれたのを拭いて片付ける



ただ...それしかできない

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