お幸せに ページ43
「へぇ。じゃあ、Aもとうとう近藤さんになるわけですかィ。」
「いや、屯所内では旧姓のままの方が分かりやすいから、月花のままにするって。けど対外的には近藤Aさんになるけどね！」
「結婚かぁ。となれば次は子作りですかねィ。近藤さんの近藤さんにコンドーさんが不要になりやすね。」
「えっ！？いや子供はいずれ欲しいけど、まだまだ2人でいいかなぁ…近藤さんの近藤さんにコンドーさんは当分は必要だって！」
「近藤近藤うるせぇぞお前ら！ってかさりげなく後半下ネタ入れてんじゃねぇ！」
例のごとく俺の部屋に集った2人に吠えるも、奴らはは全く怯まない。
「結婚式とかはどうするんですかィ？」
「んー、まぁ一応俺も局長だからな。それなりにちゃんとした所で手順を踏んでやらないと色々とアレだからね。」
一応警察組織の幹部なわけだからな。
式を挙げない訳にはいかないだろうし、とっつぁんとかそれなりの来賓も呼ばなくてはならないだろう。
「出来ちゃった結婚には気をつけろよ、近藤さん。」
「トシ！俺はそんな無責任じゃないぞ！」
「土方さん、今時は授かり婚って言うんでさァ。」
「授かりでもなんにせよ、立場ってもんを考えろって言ってんだ、俺は。」
俺がそう言うと、近藤さんは分かってますぅ、と口を尖らせていた。
2人はまたわやわやと下ネタ混じりのくだらない話を再開する。俺は溜息を１つついて、部屋を出た。
縁側を歩いていると、パンっと小気味のいい音が聞こえた。見れば月花が、庭にシーツを干している所だった。シーツを伸ばす左手がキラリと陽の光を受けて光る。
銀色の義指と、薬指の指輪。
この間とは打って変わって、月花の顔は晴れ晴れとしていた。
「随分とスッキリした顔じゃねぇか。」
そう声をかけると、月花がこちらを振り向く。
『あ、土方さん。』
「休みの間に色々あったみてぇだが…。婚約おめでとう、と言って大丈夫そうだな。」
月花は照れたように笑う。
『突然お休みをもらって、すみませんでした。』
「気にすんな。悩みも晴れたみたいだしな。」
『おかげさまで。まぁ悩みというほど大したものでもなかったんですけどね、今となっては。』
何を悩んでたのかは分からねぇが、もう大丈夫そうだ。
「俺達の大将を頼むぜ、月花。」
『私では力不足な気もしますが…頑張ります。』
役不足どころか、お前はいつだって近藤さんを支えてたぜ。いや、近藤さんだけじゃない。俺や隊士の連中もだ。
月花、幸せになれよ。
寂しさと嬉しさとよく分からない感情→←もう一度その手に指輪を
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まつ - 近藤さんの優しさや芯のある強さを繊細に描いてくださりありがとうございます！月花さんの性格や言動も、誇り高く賢さを感じてとても好感が持てました！ (4月24日 13時) (
レス) @page46 id: 9000a0584e (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - 素敵なお話しですね。優しく、愛情深い近藤さんの魅力が溢れ、胸ときめきながら読ませて頂きました。これからも素敵なお話し楽しみにしています。頑張って下さいね。 (2021年1月22日 4時) (携帯から) (レス) id: 8256504f4a (このIDを非表示/違反報告)
こたつむり(プロフ) - 心咲さん» やる気が出るコメント、ありがとうございます！続編はかなり遅くなるとは思いますが、必ず完成させますのでどうかお待ちくださいm(_ _)m (2018年12月6日 8時) (レス) id: 88093f805b (このIDを非表示/違反報告)
心咲 - とにかく最高!素晴らしい作品です(^^)本家の本になってくれたらと思うほどの作品です♪近藤さんファンにはたまらないです！続き楽しみにしてます♪ (2018年12月3日 10時) (レス) id: efaa18aec6 (このIDを非表示/違反報告)
こたつむり(プロフ) - ななしさん» 正しくは"力不足"でした…。ご指摘、ありがとうございます！ (2018年11月27日 23時) (レス) id: 88093f805b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたつむり | 作成日時：2018年9月25日 0時
