寝不足の原因は�� ページ29
『えーと、つまり。近藤さんは、私が疲れてるのはその、だ、抱き過ぎだと…。』
言葉にするのが恥ずかしくて、最後の方は尻すぼみに声が小さくなった。
「でもさ！毎日会いたいんだもん！でも会うとどうしてもムラムラするんだもん！そうするともう近藤さんの近藤さんが我慢できないわけ！」
『ちょっと声が大きいですやめてください！』
暴走する近藤さんをなんとか宥める。
「でもさ、よく考えたらそれって結構Aちゃんの負担になるよな…。俺、トシに言われるまで、Aちゃんがそんなに疲れてたなんて気付かなくって。ほんと、ごめん。」
急に真面目なトーンになって、近藤さんがそう言う。
確かにここ数日、日中眠気があったのは事実だ。その一因が近藤さんであるということも。
でも別に嫌ではなかった。
毎晩毎晩、恥ずかしくて死ぬかと思ったが、それでも彼に求められていることは嬉しかった。
記憶をなくしていた分の時間が、彼の体温を感じることで埋まるような気がしたから。
近藤さんだって、単なる欲求不満なのではなく、同じ想いを感じていた故の行動なのだと思う。
『いえ…謝らないでください。』
近藤さんの手をそっと握る。
『私も、近藤さんと2人っきりで過ごす時間が大切でしたから。まぁ、その…流石に1週間毎日連続というのは…ちょっと体力的にあれなんですが。』
「だよね！ごめん！」
『いえ！あの…私もその…こ、近藤さんがここに来て、泊まってくれるのは嬉しいので…えっと…。』
赤くなった顔を見られるのが嫌で、下を向く。
『も、もうちょっとだけ、回数を抑えていただけたら…。』
もういい歳だが、どうもこういう話題は面と向かって話すのは恥ずかしい。
『と、とにかく、嫌ではない、ってことは分かってください。』
そう言うと、近藤さんはギュッと私を抱きしめたい。私も応えるように、彼に手を回す。
ドクドクと鳴っているのは、私の心臓だろうか。
それとも。
「Aちゃん。ありがとう。」
低く、優しい声が耳元で囁かれる。
「…で、早速で悪いんだけど。」
ピッ、とリモコンの音がして、部屋が暗転する。
「あ、明日！明日からは我慢するから！」
少し焦りながら言い訳をする彼が愛おしくて、私から口付けをした。
ああ。この人がたまらなく大好きだ。
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まつ - 近藤さんの優しさや芯のある強さを繊細に描いてくださりありがとうございます！月花さんの性格や言動も、誇り高く賢さを感じてとても好感が持てました！ (4月24日 13時) (
レス) @page46 id: 9000a0584e (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - 素敵なお話しですね。優しく、愛情深い近藤さんの魅力が溢れ、胸ときめきながら読ませて頂きました。これからも素敵なお話し楽しみにしています。頑張って下さいね。 (2021年1月22日 4時) (携帯から) (レス) id: 8256504f4a (このIDを非表示/違反報告)
こたつむり(プロフ) - 心咲さん» やる気が出るコメント、ありがとうございます！続編はかなり遅くなるとは思いますが、必ず完成させますのでどうかお待ちくださいm(_ _)m (2018年12月6日 8時) (レス) id: 88093f805b (このIDを非表示/違反報告)
心咲 - とにかく最高!素晴らしい作品です(^^)本家の本になってくれたらと思うほどの作品です♪近藤さんファンにはたまらないです！続き楽しみにしてます♪ (2018年12月3日 10時) (レス) id: efaa18aec6 (このIDを非表示/違反報告)
こたつむり(プロフ) - ななしさん» 正しくは"力不足"でした…。ご指摘、ありがとうございます！ (2018年11月27日 23時) (レス) id: 88093f805b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたつむり | 作成日時：2018年9月25日 0時
