寝不足の原因は�� ページ27
屯所の縁側を歩いていると、医務室の周りの草をぶちぶちと抜いている月花を見かけた。日光を反射して、左手の中指がキラリと光っていた。
先日万事屋から貰った義指の接続手術を終えたらしい。手術には橘の婆さんと、源外の爺さんも1枚噛んでいるようだったが、そこは黙認することにした。
以前以上にいい指だと月花はご機嫌で、仕事に稽古にと打ち込んでいた。
ただ一つ気になったのが。
俺が見ていることには気付かず、月花はふわぁぁと大きな欠伸をする。
最近のこいつはやたら眠そうだ。
休みが足りてないということはないと思うのだが。実際同じ日数休んでる近藤さんは超元気だし。
俺は庭に降り、月花に声をかけることにした。
「寝不足か？」
『え、もしかして今の見てました土方さん？』
月花はバツの悪そうな顔をする。
「ああ。大口開けて欠伸してたな。」
『完全に油断していました。お恥ずかしい…。』
月花は土のついたままの手で顔を覆う。
「最近ずっと眠そうだな。休みが足りてねぇんなら、言え。都合はつける。」
『あ、いえ。お休みは十分にいただいています。』
「ならどうしてそんなに疲れてんだ。」
『いや、あの、その…。』
月花は歯切れが悪そうに話す。
まぁ言いにくいことがあるなら、深く追求しなくてもいいか。
「ま、なんにせよ体調が悪いだとか何かあるんなら、遠慮なく言えよ。」
『お気遣いありがとうございます。しばらくすれば、落ち着くと思いますので。』
落ち着く…？なにが…？
とは思ったが、俺はそれ以上問い詰めることはせず、部屋に戻った。
「おうトシ！お帰り！」
「なんでまた2人ともいるんだよ…。」
「出張先で菓子をもらったからな！お裾分けだ！」
当たり前のように俺の部屋に集まる2人を見て、ため息をついた。総悟に至っては寝転んで無言で菓子を黙々と食べている。
まぁ、近藤さんがいるなら丁度いい。月花について聞いてみるか。
「近藤さん。月花に最近何か変わったことはあるか？」
「なんだ？藪から棒に。」
「仕事こそしっかりこなしてるものの、最近どうもアイツが疲れているように見えてならねェ。体調が悪いとかじゃなきゃいいんだが…。」
「体調が悪いってことはねェと思うぞ？昨晩だってその前だって…」
「昨晩？」
「あ。」
近藤さんがしまった、という顔をする。
なんだ？と思ってると総悟が口を開いた。
「土方さァん。それを追求するのは野暮ってもんですぜィ。」
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まつ - 近藤さんの優しさや芯のある強さを繊細に描いてくださりありがとうございます！月花さんの性格や言動も、誇り高く賢さを感じてとても好感が持てました！ (4月24日 13時) (
レス) @page46 id: 9000a0584e (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - 素敵なお話しですね。優しく、愛情深い近藤さんの魅力が溢れ、胸ときめきながら読ませて頂きました。これからも素敵なお話し楽しみにしています。頑張って下さいね。 (2021年1月22日 4時) (携帯から) (レス) id: 8256504f4a (このIDを非表示/違反報告)
こたつむり(プロフ) - 心咲さん» やる気が出るコメント、ありがとうございます！続編はかなり遅くなるとは思いますが、必ず完成させますのでどうかお待ちくださいm(_ _)m (2018年12月6日 8時) (レス) id: 88093f805b (このIDを非表示/違反報告)
心咲 - とにかく最高!素晴らしい作品です(^^)本家の本になってくれたらと思うほどの作品です♪近藤さんファンにはたまらないです！続き楽しみにしてます♪ (2018年12月3日 10時) (レス) id: efaa18aec6 (このIDを非表示/違反報告)
こたつむり(プロフ) - ななしさん» 正しくは"力不足"でした…。ご指摘、ありがとうございます！ (2018年11月27日 23時) (レス) id: 88093f805b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたつむり | 作成日時：2018年9月25日 0時
