好きで、ごめんね 2

思い出話 2 ~再会~ ページ25

貴女side

貴「私と彼は、中学で出会ったんです……」

私は、中学までの話をとりあえずした。その間、彼女はたまに相槌を打ちながら、顔を可愛く変化させ、とても楽しそうに聞いてくれた。

石「そんな風な………。でも、お二人はいつ再会を？」
貴「再会したのは……中学の頃の吹奏楽部の同窓会ね。確か…成人も兼ねてだったから、5年前ぐらいだと思う……」

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〜5年前〜

ここは、少し有名なホテルの一室。私は昔の…といっても５年程だが、中学時代の仲間と談笑していた。あの時のいつものメンバー。その中には、佑生もいる。あんなことがあったけれど。でも、だからだろうか。佑生とは、今までずっと一緒に過ごしてきた。

中「みんな、揃ったか〜？」

そう部屋の真ん中で声をかけたのは、今回の「同窓会&成人お祝いパーティ(笑)」の幹事の中田だ。当時と変わらず、むしろそのままだ。背も低めで、出っ歯。高かった声も低くはなっているが、早口で声がでかいのはそのままだ。そんな彼を見て、私たちは笑う。

佑「中田全然変わってなーい！ww」
貴「それな……wwww」

そうやって笑い転げていると、また声をかける。

中「始めんぞー！！」
全「おう！/ うん！/ はい！」

中田はグラスを持った手を掲げ、さらに声を張り上げた。

中「じゃあ、またこうやって全員揃ったことに…乾杯！！」
全「かんぱーい！！！！」

私は、女子軍と話していたが、佑生と一緒に、久しぶりだからと男子軍の方へ向かった。

中「おお、森川に……島原(ニヤッ」

中田は、4人の中の1人にニヤッと笑ってみせる。私はすっとそちらを見た。眉をひそめて、やめろとでも言うように中田の方を見ている、背が高めの整った顔立ち。スーツ姿という見慣れない格好ではあるが、すぐわかった。そう……山畑だ。

福、山、上田「おお、久しぶり」

こちらを見て笑いかける。私たちも、笑い返す。

貴、佑「久しぶり」

私たちはそこで盛り上がった。昔の思い出話をしたり、今の状況報告をしたりなどくだらないことで盛り上がる。そんな中、山畑の方をちらっと見ると、私たちの輪から外れて佑生と2人で楽しげに話していた。

中「何？ あの2人、気になる？」

そう言ってぴょこっと中田が出てきた。私は否定する。

貴「あはは、違うよ」
中「本当に？ だってお前好きだっただろ？」
貴「もう、昔の話でしょ」

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