向日葵 〜九十八輪〜 ページ10
A「あなた……あの人に、似てる……
美味しそう…………」
Aの僕を見上げる目は獲物を捉えた鬼の目だった。
鉄穴森「時透殿……!!」
時透「離れて!!!!」
涎を垂らして今すぐにでも人を襲いそうなAに鞘を噛ませて阻止した。
まさに飢餓状態ともいえるAは唸り声をあげた。
時透「A……!!」
先程まで普通だったのになんで
いや、もしかしたらずっと耐えていたのかもしれない。
つらい空腹の中、もしかしたら自分が無惨のところに連れて行かれるかもしれないという状況の中、戦っていた。
鬼化を進めた影響か?
その反動での飢餓状態?
いや大丈夫。
Aは人を喰らわず生きていけるように体を変えてる。
必ず戻る
戻れる
時透「A、頑張って!!A!!」
けれどAは牙で鞘までも噛み砕いてしまいそうになっていた。
"鬼"だ。
だけど人は
人を襲わせることだけは
それだけは
喰われた人間だけじゃない
Aが罪を深く抉ってしまう。
もうこれ以上、
Aに───────────…………
俺は首を振った。
時透「っ向葵!!!!!」
名前を呼べば向葵はピクッと反応して、薄らと涙を溜めてポロポロと大粒の涙を流し始めた。
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廻齲 - 初コメです。いつも色々な作品を楽しみにしてます。頑張ってください!出来ればカナヲを出して下さい。 (2020年5月7日 22時) (レス) id: 7fa18fb379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんご昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2020年5月4日 11時