最狂の天然鬼が愛したのは【時透無一郎】～三束～ (ページ2)

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向日葵　～九十輪～ページ2

ASide

自分の体力では無一郎さんのところにも辿り着けず、

鬼とも戦えない。

だから鬼化を進めた

のに……

駄目だ

空腹感がすごい…………

どうせ鬼が来るわけないって鷹くくって日光浴びしなかった結果がこれか……

しかも鬼化を進めちゃったし……

時透「……A？」

無一郎さんに話しかけられてバッと反応する。

時透「大丈夫？いける？」

A「大丈夫、です」

無一郎さんに兄上達とは形が違うけど痣が出ていた。

なんとか抑えるんだ

せめて

戦いが終わるまで…………

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玉壺Side

鬼狩りを水獄鉢に閉じ込めた後、あやつらが隠していたあばら屋を訪れた。

そこには私の声をまったく聞こうとしない、とんでもない集中力を持って刀を研いでいる奴がいた。

気に入らない。

なんとか集中を逸らしたい……！！

なのに此奴……

どんなに攻撃しても研ぐのを止めない！！

片目を潰した時ですら声も出さず研ぎ続けるとは……

鉄穴森「ぐ……」

すると、この男を守ろうとしていた刀鍛冶が目に入った。

そうだアイツを殺すといえば……

玉壺「！！」

いきなり頸のあたりに刀が飛んでくる。

此奴、先ほどの柱……

水獄鉢を抜けている！！

一体どうやって……わからぬ。

間もなく死ぬと思って向こうには意識を遣ってなかった。

いやしかしだ。
逆に言えばそれだけ私が集中していたということだ！！よし！！

ん？待て待て待て何だ、あの痣は……。

無惨様から頂いた情報ではあの耳飾りの子供も似たような痣が……

それより、あの柱から微かに鬼の気配がするような……

いや、気のせいか？

柱は私に真っ直ぐ向かってきた。

私は壺をとりだす。

【蛸壺地獄】

蛸の肉は柱を捕らえバキンと刀が折れる音がし、ついでにあばら屋も崩壊した。