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「基本リードブロック、たまにコミット。それだけで止められてたし。実際、俺はそれで推薦もらえたワケだしね」
188cm。強く大きく、シンプルな強さを求める監督にしてみれば、欲しい人材。二年生でスタメンになるほど、センスにも優れている。
「天童さんのブロックは相手からしたらこの上なく厄介。何してくるか読めないし、しかもドシャットが目的だから相手からしたら鬱陶しくて当然。……でも、同じチームにいる分には、ドシャットしてるの見るのは」
「気持ちいいですよね」
そう言うと、川西さんが「そうそう」と頷いた。
「俺はそれが、ほんのちょっと羨ましいなって思っただけ」
きっかけというのは実に些細だ。
縁というのはつくれるものではなく、予想もしていなかった出会いが自分のこれからを彩っていく。
「ドシャットって、気持ちいいですか？」
「うん」
川西さんは迷いなく言った。
「気持ちいいよ」
体育館のコートを見ると、元バスケ部の三年生を明らかに
妖怪だなんだと言われているみたいだけど、ほかの三年生と変わらず、ただひたすら普通に優しい先輩だった。『Aちゃん』って名前で呼んでくれるの、嬉しいし。
「なんでいきなり？」
「特別な理由はないですけど。……なんか、久しぶりに三年生見たら寂しくなってきちゃって」
三年生のいない部活。どこか静かで、体育館が広く感じる。既に春夏が懐かしく感じてしまえるほどに。
……こんな気持ちが、また一年後もやってくるのだろう。
「来年、川西さんとか白布さんとかが引退するときのこと考えて、今から寂しくなってます」
このまま時間が止まってしまえばいいのに。
そう思ってしまうほどには、私はいつの間にかこの場所を好きになっていた。優しくて温かい、陽だまりのようなこの場所が。
自分の引退よりも先輩の引退のほうがずっと悲しく寂しく思えてしまうのは、どうしてだろう。
「……ソレ、賢二郎にも聞かせてやりたかったわ。肝心なときにいっつもいない奴」
川西さんの顔は全く変わっていないが、彼が抱える感情の揺らめきは最近になって何となく察せられるようになってきた。
「来年、また全国行こうね」
川西さんの目に映っていたのは、かつて自分にドシャットの快感を教えた
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昆布の神(プロフ) - いよかん。さん» コメありです！ 頑張りますね！💪 (3月25日 8時) (
レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
いよかん。 - 赤い星おめでとうございます！！ これからも楽しみにしてます！！ (3月24日 19時) (レス) id: e0560282da (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - とくめーさん» コメありです！ そう言っていただけてめーっちゃ嬉しいです🥰 面白いお話を書けるよう頑張りますね！ (3月24日 7時) (レス) @page43 id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
とくめー - めっっっっちゃ面白いし投稿頻度高めなのすっごい最高です。めっちゃ好きですこの作品愛してます💕 (3月23日 22時) (レス) id: 70b13c5b03 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - 葉華さん» コメありです！ 鬼滅書いてたの懐かしいです笑 そう言っていただけて嬉しいです🥰 新学期の準備もありますし、お互い体調には気をつけましょう。お気遣いありがとうございます！ (3月19日 6時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2024年3月9日 14時
