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みんながクールダウンしている中、ひとり自販機のそばのベンチで、中身が減った天然水のペットボトルを意味もなく手でいじくり回した。
少し力を入れると、柔らかい材質の天然水のペットボトルは、無様にパキッと音を立てて変形した。
なんであんな顔できるんだろ。
いつから、あんな顔できるようになったんだろ。
インターハイ予選のときから？
違う。あのときはまだ、あの10番を自分のトスで使い物にするという感覚があったはず。
北川第一。
白鳥沢学園。
私の周りにいた人たちは、いつだってストイックだったし強かった。それなのに＿＿＿＿。
「葉山」
声をかけられて顔を上げると、そこにはかつての仲間がいた。
「……影山」
話しかけてきたくせに、影山は何も言わなかった。何か話そうとはしているけど、上手くまとまらないみたいだ。口を開けたり閉じたりを繰り返している。
＿＿＿＿『影山、もうお前ベンチ下がれ』
みんなにトスを無視され、ベンチに下げられたあの
影山は、みんなが嫌いだったわけじゃない。ただ、“勝ちたい”という思いが独り歩きしていて、それで＿＿＿。
もしかして、影山も何か思うところがあったのだろうか。中学時代に。
「……ねえ、影山」
罪悪感とか、あったのかな。
金田一は影山と話してないって言ってたけど、きっと嘘。
ねえ、どんな会話をしたの？
私のことは、どう思ってる？
無力な私なんか、いてもいなくても、変わらなかったんじゃない？
もし、そんなことはないと言ってくれるなら。
「なんで、私をマネージャーにしてくれたの？」
＊
「Aちゃんのこと教えてくれたの、飛雄なんだよ」
昨日、及川さんは去り際そう言った。……それは、岩泉さんからも聞いたことがある。
「マネージャーほしいって話出てさ。でも今まで俺目当ての子が多くて、俺目当てなのはムカつくから嫌だーって、みんなが。及川さんモテすぎてごめんね〜って感じなんだけど」
及川さんはおどけたように言った。でもまた真面目な顔に戻って、「そしたらね」と話を続けた。
「飛雄が、『葉山Aはどうですか』って言ってきたんだよ」
「……なんでですか？」
訊ねると、及川さんは笑って「さあね」と言った。
「気になるなら、本人に聞いてみれば？ 俺は飛雄が何考えてたかなんて、興味ないからね」
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昆布の神(プロフ) - いよかん。さん» コメありです！ 頑張りますね！💪 (3月25日 8時) (
レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
いよかん。 - 赤い星おめでとうございます！！ これからも楽しみにしてます！！ (3月24日 19時) (レス) id: e0560282da (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - とくめーさん» コメありです！ そう言っていただけてめーっちゃ嬉しいです🥰 面白いお話を書けるよう頑張りますね！ (3月24日 7時) (レス) @page43 id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
とくめー - めっっっっちゃ面白いし投稿頻度高めなのすっごい最高です。めっちゃ好きですこの作品愛してます💕 (3月23日 22時) (レス) id: 70b13c5b03 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - 葉華さん» コメありです！ 鬼滅書いてたの懐かしいです笑 そう言っていただけて嬉しいです🥰 新学期の準備もありますし、お互い体調には気をつけましょう。お気遣いありがとうございます！ (3月19日 6時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2024年3月9日 14時
