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『正攻法で点がとれるならいいですけど、何か梟谷を一気に気落ちさせるような何かがないと……。木兎を、じゃなくて梟谷を』
『梟谷は木兎さんで崩れるのなんて慣れっこだし、逆にこっちが崩れてみるのもアリかなとは思います』
『掻き乱して、混乱させて、そこにまた、“絶望”を叩き落とす』
ボールが床に叩きつけられる音。
バレーを見ていてこんなにも、熱でふわふわとする高揚感を味わったことなんて今までなかった。
「うーしーじーま！！ 牛島！！」
忘れていた頃に覇気を取り戻す絶対王者。
流れを取り返され、三本指に入るエースを相手にしているという現実に引き戻されることほど、絶望的なものなんてないだろう。
チラリと見ると、天童さんの勘が再び冴えてきたようで、なんだか悪い顔をしている。
思った通り、その後こっちが恐ろしくなるくらいの読みの的確さでバンバンとドシャットを繰り返した。……天童さんも下手したら木兎さんと同じくらいノらせたくない相手だな……。
そして、梟谷も負けじと善戦したものの、結果は、
２７(白鳥沢)−２５(梟谷)
白鳥沢の勝利となった。
＊
「Aちゃんスゴいじゃ〜ん！ 流れ変えちゃったね！」
「それは……私じゃなくて、みんなが凄いから……」
試合後、天童さんにバシバシと背中を叩かれる。
「それに、私 及川さんの後輩なので、白鳥沢にやられたら嫌なことは想像がつくというか」
「Aちゃんって結構バッサリハッキリ言ってくるよね。俺らにやられて嫌なことって、言い方ワルいな〜」
「すみません」
だけど私は、みんなの役に立てただろうか。
私もこれで、自分には価値があると、甘えでこの環境にいるわけではないと、胸を張って言える？
持っていたドローシートで口元を隠して、じっとある人を見つめた。声をかけたいけど、なんかかけられないな。調子乗ってるとか思われたら嫌だし。
しかし、敏感なのか私が視線を送っていた白布さんはすぐに振り返った。
気まずくなって、わざとらしく目をそらすと、白布さんは小さくため息をついた。
「……よくやったんじゃねえの」
ドローシートを顔から離して、パッと視線を戻したが、白布さんは近くにいた川西さんのところへ行ってしまった。
＿＿＿『そこに自分の価値を付加させたいなら、これから見つけていけばいい』
柄にもなく頬が緩んでしまったので、またシートで顔を隠した。
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昆布の神(プロフ) - （名前）さん» お気遣いありがとうございます……！ 実は今の時点で7シリーズ続くことが確定しておりまして、コレ完結まで時間かかりすぎだろ問題になっておりまして……。できる範囲で頑張りますね。感染症が流行っているので、そちらも体調にお気をつけて！ コメありです！ (1月11日 22時) (
レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
（名前）(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく拝見しております！何だか焦っているように見えてとても心配です💦無理して書かなくても自分のペースで投稿しても良いんですからね！！これからも体調には十分に気をつけて過ごして下さい！これからも応援しています！ (1月11日 21時) (レス) @page48 id: 9cd8b18189 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - Yunaさん» コメありです。更新の準備をしておきますので楽しみにしていてくださいませ……！ (1月2日 17時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
Yuna(プロフ) - いつもお話楽しく読ませてもらってます！作者様もお気をつけください！1週間後楽しみにしています。 (1月2日 12時) (レス) @page39 id: 8dc1901234 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - ミミさん» コメありです。嬉しいコメントありがとうございます！ 頑張ります🫶 (12月19日 20時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2023年12月18日 22時
