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あ〜早く夢主とグルーシャの過去編が書きたいんじゃ〜。




_____




「お疲れ様、フワライド」



フワライドから降りて、フワライドを撫でる。

エリアゼロを除いたパルデア全域を探してみたが、二号は見当たらないし、気配も感じない。恐らく二号はまだエリアゼロの中にいる。
まあ、あの子のことだし、冷静になって考えたら、余程のことがなければあそこから逃げ出すことはないかもしれない。



「ちょっとお腹すいたね。ここら辺でピクニックする?」

「! ぷわ」



嬉しかったのか、フワライドの頬が若干赤くなった。
(ゴースト)タイプでもちゃんと生物的な感情があるのだと、こういうときに実感する。



「オッケー、おいでみんな」



フワライド以外の五つのモンスターボールから、手持ちのポケモン達が次々出てくる。キラフロル、マリルリ、ハピナス、ウルガモス。そして______。

久しぶりの()が嬉しいのか、みんな空を飛んだり駆け回ったりしている。

ただ一匹、あの子を除いて。


チラリとその子を見ると、どこか気まずそうにしてその場に留まっていた。



____『……って、ちょっとうざいよね』

____『他のみんなとは違うから的な?』

____『見てて不安になる』



一人というのは、寂しいもの。つらいもの。
才能というのは、時に自分を傷つけるもの。

グルーシャもそうだった。元々あんな才能がなければ、今ああやって凍りつくこともなかったくせに。



「どうしたの、おいで」



声をかけると、その子は身を縮こませて、「ジジ……」とノイズがかった鳴き声を上げた。



「大丈夫だよ、ほら」



黒のグローブをつけた手を差し出す。
何年前から付けているかは、もう忘れてしまったが、貰ったときのことはよく覚えている。

身を縮こませていたその子は、その手を見てようやく私に近づいた。その子に触れると、グローブ越しからでも伝わってくる。機械のような肌の質感が。



あの時(・・・)のことは、もう気にしなくていいの。仕方ないんだから」



諭すように私は言う。
そう___仕方ない。どうしようもなく、仕方のないことなのだ。

ね、と言って、性別も分からないその子と目を合わせた。




「___テツノドクガ」

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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/  
作成日時:2023年2月25日 23時

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