柱辞めたら悪女潰されてたんですけど 壱

捌話 ページ10

ASide



柱が屋敷に来た翌日に鬼の情報が入ってきた。



花菖蒲「北北西！！北北西に鬼ノ目撃情報アリ！」



A「ありがとう、花」
　 ↑(花菖蒲の愛歌称)

花の首元を優しく撫でると嬉しそうに目を細めた。



A「さて、行きますか…」



隊服以外に動きやすい服が無いので隊服で行こう。

その上に羽織を着て、髪を結んで……



私は髪を結っているリボンを見つめた。



A「……会いたいなぁ」



ポツリと広い屋敷で一人呟いてリボンを結ぶ。




A「…待っててね、悪鬼さん」



刀を腰にさして私は足を動かす。

伸ばしている髪を揺らしながら。









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ついた村にはたくさんの血溜まりがあった。

…………………もう全滅している。



ほぼ全員喰われている。



ということは鬼もそれなりの力をつけているのだろう。





こうやって鬼に惨殺された後の血溜まりを見ると昔を思い出す。


私が家にいない間に家族を襲われた。


母や父、妹の死体は一部は残っていたのに、



兄の死体だけ無かった………………





兄は優しい人だった。


というか過保護ってくらい私や妹を可愛歌がってくれた。

誰かに助けてもらっているだろうか


それとものたれ死んでしまっただろうか


それとも……




私は首を横に振った。




A「今は鬼を狩ることに集中しないと……ね」

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