48 ポートマフィア ページ4
樋口side
仕事も終わりましたし、芥川先輩のところに……ってまた怒られますね
そう考えていたとき
？「いっちゃん！」
私をこう呼ぶのは一人しかいない
樋口「あ、彩ちゃん！」
彩「ねぇ、小型船の鍵とか持ってない？」
小型船？何に使うんでしょう？
芥川side
＿＿＿痛い＿＿
僕は人虎に負けた……？
！僕はこんなところで死ねぬ！あいつを殺して太宰さんに……！
僕は手足を動かしどうにか浮かぼうしたが、体の骨が折れたようで、思ったように動かせない……
外套が水を吸い重くなっていく……
体も沈んで行き、息ももう続きそうにない……
僕は死ぬのか？
僕は自嘲ぎみに笑い、それを受け入れることにした
太宰さんが好みそうな死に方だ
最後に銀と彩に会っておきたかった。彩の笑った顔が見たかった
そう思ったとき、上で誰かが飛び込み僕の方に泳いできた
彩だった
彩はまず、僕の意識を確認するためか僕の手を握った。僕も握り返した
だがそこで肺に入っていた酸素が全て出ていった
息が＿＿
と思ったとき彩が僕に近づき口付けをした
海水で塩辛い筈が、甘い味がした気がした
肺の中に空気が入った
そのまま僕を抱え上へと泳いでいった
海面に顔を出すと近くにポートマフィアの小型船があった
彩はそこまで泳いでいき、樋口が黒服に命じ僕を引き上げた
僕は咳き込み肺に入った少量の水を吐き出した
彩「ポートマフィアに戻れ。」
樋口が僕に何かを云っていたが、どうでもよかった
芥川「彩………」
小さな声で彩を呼んだ。彩は気が付き、
彩「ん？大丈夫、帰るからね。ほら、寝てていいよ。」
彩は僕の頭を優しく撫でた
彩……お前の隣に立てるぐらい……そしてお前を守れるくらい強く＿＿＿
僕の意識は闇へと落ちていった
樋口side
あの後、鍵を渡して海に行くと、貨物船が燃えていて、何かが物凄い勢いで海に落ちました
直感で芥川先輩だと判りました
彩ちゃんが海に飛び込み、芥川先輩を助けました
樋口「芥川先輩大丈夫ですか？！体は動きますか？！痛みはありますか？！」
と私が云いましたが、彩ちゃんの方をみて彼女の名前を芥川先輩は呼びました
私ではないんだと判ってしまいました
しかし、そこまで嫌ではありませんでした
悔しいですが彩ちゃんと芥川先輩はお似合いです
二人の子供が見てみたいなと思ったり思わなかったり
そして皆でポートマフィアに戻りました
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作者名：何でもオタク | 作成日時：2019年2月5日 23時
