季節の呼吸を持つ少女【鬼滅の刃】第参話

第佰拾玖話 ページ39

『カナヲちゃん。今から私の云う事を聞いてほしい』


そう云うと彼女はまた懐から銅貨を出し投げた。
結果見た彼女は再び貴方を見る


『カナヲちゃん。私は…貴方と云う人が羨ましいの』


その言葉を言った瞬間、風が貴方達を撫でるかのように吹く


『きっと色んな苦労を乗り越えて来たって、今回の訓練で分かった。
同じ女の子としてここまで違うって想った。悔しいし羨ましい。

でも私も負けてられないわ。

だって大切な人達を護りたい。貴方だってそうでしょ？』


そう云うとカナヲは少し眼を見開いた


『しのぶさんやあの子達、そしてアオイちゃんでしょ。
貴方から彼女達を見る時の眼が優しかった

心から「護りたい」って言葉が伝わったの』

カナヲ「心…」


悲しいような眼をするカナヲ
そしてゆっくりとカナヲの方へ近づく

手をゆっくりととり、優しく握りしめる


『そう…心から。
私は、カナヲちゃんがどんな過去を持ってるか知らない。
でも無理に知ろうとも想わない。

過去を知っても今は変えられないでしょ？


貴方は貴方、私は私


今の自分を信じるには大切だと思う。
あ、でも人によっては変わっちゃうけどね』


『えへへ』と少し困った笑為をしながら、カナヲは貴方を見つめていた


『私は、カナヲちゃん達を護りたい。だって…


貴方達は私の家族と同じ価値があるから

お互いに支え合いましょ？カナヲちゃん』
カナヲ「…」


口を少しだけ開けたカナヲ。何かを云いたげだったが、ゆっくりと閉じた


『ゆっくりでいいよ。待ってるから。
よし、この話は終わりね！そろそろ戻らなきゃ。

ほら行こう』

カナヲ「……うん」


まるで姉妹かのように貴方達は手を繋ぎながら各部屋へと戻った。


『お休みなさい、カナヲちゃん』
カナヲ「……お休みなさい」


……


朝。まだ太陽が出てない時

貴方の鎹鴉、羽悟郎が来た


羽悟郎「起キロ！」
『ん…？羽悟郎？どうしたの？』

羽悟郎「無限列車ノ被害、拡大。
此レヨリ、竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助ト共ニ、現地ノ"煉獄杏寿郎"ト合流セヨ。

直チニ西ヘ向カエ」


『いよいよ…か』


出発は数時間後。その間に貴方はお世話になった人々にお礼を云いに行く

しのぶにも云おうとしたが、既にいなかった
なので手紙を残し、しのぶの机に置いた


『あ、きよちゃん、すみちゃん、なほちゃん！』


そう云い小走りする


『3人とも本当にありがとう。貴方達のお陰で私も成長した。
本当にありがとう』

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