第28話：見失われた目的 ページ30
見るからにチャラそうでパリピっている(失礼)彼は、名をケイト・ダイヤモンドといい、此処ハーツなんたら寮？の3年生らしく。
今はこの寮で行われる伝統的なパーティに向けて白い薔薇を赤く塗っているところなのだとか。
そして気付けば両手には赤いペンキが入ったバケツとペンキが付着したブラシ。
あれよあれよという間に、彼の作業を手伝う羽目になってしまったのだ。どうしてこうなった。
「あ、Aちゃん。そこ塗り残しがあるよ」
『げ、すんません……おいエースしっかりしろよ塗り残しあんじゃん』
「いやお前だろ何言ってんだ」
…って、私達こんな事してる場合じゃねーーーーーんだわ！(遅い)
本来の目的は寮長に謝罪を述べる事であって、決して白い薔薇を赤い薔薇に塗り替える為に此処に来たのではない。
早々に目的を見失い過ぎだわ…これは早急に更正しなければ！
『ケイトパイセン、此処の寮長さん今何処に居るか分かります？エースが謝りたいって』
「ん？リドル君？まだ寮内に居る時間だと思うけど…あ、そうだ、エースちゃんお詫びのタルト持って来たの？」
「へ？いや、朝一で来たから手ぶらすけど…」
「あちゃ〜…」
…え、何？お詫びのタルトって何！？
初耳過ぎるその情報に思わずエースと顔を合わせる。
「ごめんね、ハートの女王の法律・第53条�狹陲鵑世發里亙屬気覆韻譴个覆蕕覆き瓩鉾燭靴討襪�ら、寮には入れられないな〜…」
「はぁ！？何だそりゃ！？」
『エ、ホントにそんなんあるの！？そういう事は早く言ってくれませんかね！？！？』
「まあまあ。…悪いけど、リドル君が気付く前に出て行ってもらうね☆」
『デュ、デュース〜！グリム〜〜！(必死)』
此方に向けられたマジカルペンの魔法石が、ギラリと怪しく光った。
＿＿
＿
トボトボと、どんよりとした空気を背負いながら鏡舎に通づる鏡へと向かう。
そんな私達とは対照的に、道に並ぶ赤い薔薇は鮮やかにその花弁を開いていた。
…突如として始まったケイト先輩との戦闘。
勝敗は…、うん、私達の様子を見て察して欲しい。
「何なんだよアイツ〜…」
「倒しても倒しても湧いてきたな…幻覚魔法か何かか？」
『目の前でゾンビ映画始まったのかと思ったわ…』
先程の事を思い出し、溜息やら愚痴やらが止まらないこと止まらないこと。
こりゃ出直さなければならないな…と肩を落とすも、今の私達には反省している時間はない。
予鈴の時刻を過ぎた事に気付き、急いで教室へと走り出すのだった。
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月次 - あ、画力をですね、すみません、主語抜けちゃってました！ (2021年7月18日 15時) (
レス) id: 34cc41e784 (このIDを非表示/違反報告)
月次 - 絵、上手いですね！俺にも分けていただけませんか？ (2021年7月18日 15時) (レス) id: 34cc41e784 (このIDを非表示/違反報告)
あまいろ(プロフ) - しろぎつねさん» ご指摘ありがとうございます！！！完全に丸の位置反対になってますね！！申し訳ないです！！！読んでくださってありがとうございます！！！！監督生ちゃん気に入ってもらえて良かったです！！！ (2021年4月19日 17時) (レス) id: a7b2172907 (このIDを非表示/違反報告)
しろぎつね(プロフ) - 夢主ちゃんの豪快だけどビビリな性格が可愛くて好きです！面白い小説のご投稿ありがとうございます！ ところで50話の「諦めたら試合終了ですよ」のくだり西●先生ではなく安●先生では無いですか？もしわざとでしたら申し訳ありません^^; (2021年4月15日 0時) (レス) id: 46c2545315 (このIDを非表示/違反報告)
あまいろ(プロフ) - そこら辺の水道水さん» そんなに推してもらえてほんとに嬉しいですw書いてて良かったー！と思えますねー！！！いつもありがとう！！！もっと輝けるように頑張りたい！！！！頑張りマッスル！！！！ (2021年3月1日 0時) (レス) id: a7b2172907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまいろ
| 作成日時：2021年1月19日 0時
