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空が青白く色づき始めた頃、雀の鳴き声がちゅんちゅん聞こえだした。
アラームの設定時刻よりまだ早い時間に目が覚めてしまったが、たまには二度寝をせず起きることにした。
働かない頭と身体を徐々に動かして布団を出て、朝の身支度を始めた。



朝の時間が過ぎるのは早いことで、気づけば家を出る時間になっていた。
いつもと変わらない通学路を歩いて、校門をくぐる。
昇降口で靴を履き替え教室に向かえば、いつもの生活の始まりだ。





『おはよ〜』





自分の机に荷物を置いて、すぐに3人集まる所へ行く。
いつもは私が最初だったり2番目ぐらいなのに今日はやけに早いらしい。特にイベントがあった記憶もない。





ut「おはよぉ、今日遅いね?」





tn「お前らが早いだけやで、Aおはよ」





zm「おはよ〜う!」





ふと黒板の方に目をやれば、クラスの女の子が飾り付けしたであろう「HAPPYBIRTHDAY」や、お菓子風船の数々。
誰かが誕生日らしい。だけどこの4人の中には今日が誕生日の人はいないはずだ。





『今日って誕生日の人いるの?』





tn「間宮さんがそうらしいで」





『あぁ〜…それで早く来たの!?』





え、飾り付けしたの君たちってこと!?
いやいやいや…あんなに可愛い飾り付けができるわけ……
でも今はネット社会。調べれば数多の数写真が出てくるだろう。あとはそれっぽく飾り付けすればできないことは無い。





tn「んなわけないやん…"俺はな"」





ut「ちょ、聞いて?」





zm「やめろ!鬱先生言うな!!」





これ私が聞いて良いやつなのか?
自ら地雷を聞いている気もするが、ゾムの悲痛な叫びを尻目に朝から振り回され続けた大先生の話を聞いた。聞いた話を要約すれば、


今日風澄ちゃんの誕生日だと知っていたゾムは昨日の夜からソワソワしていて、今日も早く目覚めてしまったらしい。
二度寝しようにも出来なくて、そのまま何を思ったのか大先生に鬼電。起こされた大先生は再度寝ることも出来ず、いつもより早く来たらしい。


なんとも言えない話を聞いた。
大先生へは朝から大変だったね、お疲れ様と思う半分、ゾムには昨晩からソワソワしていたなんて女子中学生かとツッコミを入れたくなるほどの話だった。





『なんかもう…うん、お疲れ様』





ut「ほんまやで……」





周りを見渡せば、心做しか今日は登校している人が多い気がする。私の知らないところでは、風澄ちゃんの誕生日は一大イベントらしい。

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作者名:みぃ | 作成日時:2022年5月15日 14時

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