小さいすのーまん ２

叶えたい願い (深澤) ページ15

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(もし決められるなら の深澤side)




メンバーがそれぞれAさんの力となり

小人から解放されていくのを見送り

とうとう、俺だけになった。

俺に出来ることを考えたけど

これだ。って言うのが思い付かなくて

本人に聞いてみることにした。


「Aさんはさ、
俺に叶えてほしいことある？」


願い事はAさんが自由に

決めることが出来ない。という約束だから

当の本人も戸惑っていたけど

どうしてもAさんのやりたいことを

叶えてあげたいという思いが強かった。

Aさんの口から溢れた願いは


『私が決められるなら、
また、みんなに会いたい。
みんなに会うのがいい。』

そんなんでいいの？と

拍子抜けしそうだったけど

こっからが俺の仕事。

神様に願いを叶えたいことを

何度も何度もお願いをした。

俺の鬱陶しさに負けて

ついに承諾をしてくれた。

ただし、条件付きで。その条件とは

別れの挨拶は出来ないこと。

みんなで会いに行くのは７日後になること。

家がバレているから

家に居るところで会ってしまったら

神様との約束は守れないと思い

テーブルに手紙を置いて、

隠れて生活をすることにした。

２つの約束に初めはなんだ簡単じゃん。って

思ったのだが、俺が会いに行かないのに

Aさんはいつもご飯を作ってくれていた。

そのいい匂いや、優しさに何度も

ありがとう、ごめん。と

伝えに行きたかったけど

Aさんの願いのため……と

約束の日まで我慢をした。




そして約束の日。俺はメンバーを集め

Aさんの約束を叶えに行く。

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