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何を言うかと思えば…まあ嘘じゃなそうだし、貸しをつくられているわけでもなさそうだ
にしても言語化が難しい。どうあがいても同じマネージャーの皆さんに対して失礼な返答になりかねない気がする…
『……まあ仕事なんで…楽しくは………ないかもしれませんが』
迷った挙句馬鹿正直に言ったものの、仕事に楽しさなんて見出していいものか……
木兎「だろ?…他のマネージャーと比べて全然楽しそうじゃないもんな!」
影も感情も薄くて悪かったですね…
木兎「けどさ、昨日Aがバレーしてる時すげー楽しそうだったんだよ!
その時俺は確信した!Aは練習中メモみたいなのとってる時より、実際にプレーする方が生き生きしてる!」
…私が、楽しそう……生き生きしてる………
楽しいなんて感情、とうの昔に置いてきたと思ってた
大人になるってことはそれを捨てることだと思ってたから
……でも心のどこかで欲していたのかもしれない
確かに昨日、バレーをしたほんの少しの時間、
いつも以上にボールを追うことに夢中になっていた
だから現役の人のスパイクを取ろうとするという無茶なことをやったのだ。
最初にジャンプサーブをやろうとしてやめたのも、やってみたい、できたらいいな、という好奇心があったからなのかもしれない。
正直、まだわからない。なんで皆あんなに必死にやるのか。出来ることを淡々とこなすだけじゃダメなのか。
全国に行ける可能性は低いのになぜそれを諦めないのか。
勝てたところでその先何になるのか。
全然理解できないけど
『……………自主練習手伝います。
…それで…もし時間あったら、私にも打たせてください』
木兎「おお、いいぜ!」
今は自分の感情に正直になってもいいかもしれない
木兎「Aに必殺サーブを伝授してやろう!」
『お願いします!』
赤葦「あ、もうAは大丈夫なんですね」
木兎「え?」『え?』
赤葦「えぇ………」
どうやら昨日私を怒らせたと思わせてしまっていたらしく…
『たまたま昔のことを思い出しただけなんで、無かったことにしてください……全然怒ってないんで……本当すみません』
木兎「ほら、やっぱ怒ってなかったじゃん!」
赤葦「はあ…なら良かったですけど……というかあの会話のどこに昔のことを思い出す要素があったの、A」
『…………いやー………その』
木兎「まあそのうち教えろよ!とりあえずサーブ練だ!」
『……はい!』
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HaL(プロフ) - #yuyu*☆さん» そう言っていただけて嬉しいです!更新は遅いですが、完結まで書いていくつもりなので何卒…<(_ _)> (3月10日 17時) (レス) @page26 id: 16a74d7f67 (このIDを非表示/違反報告)
#yuyu*☆ - めっちゃ面白かったです!(^O^)続きが気になる...笑 (3月3日 20時) (レス) @page24 id: fa3715230e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HaL | 作成日時:2024年1月9日 0時