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9部屋目 ページ10

〜恐怖の館・水の間〜

重そうな扉をいとも簡単に開いてしまうA。

「昨日は一日で二人も死んじゃったから、あとの二日で私を楽しませてね?」

可愛いけど、少し不気味な笑顔でAは言う。

亜未たちはつないだ手にギュッと力を込めると、目の前にある部屋を見つめた。

「じゃあ、始めるよ?ゲームスタートー!!」

Aが指を鳴らすと同時に、亜未たちは走り出す。

その瞬間、水が横からあふれてきた。

「つめたッ…!!」

思わずクレアが叫ぶ。

でもいつまでも水に気を取られてはいられない。

どんどんと、顔に迫ってきているのだ。

それでも水はとめどなく流れつづけ、ついには亜未たちが水の中に沈んでしまった。

クレアは水の中が苦手なのか、苦しそうにもがいている。

走るという移動手段を失い、泳ぐしかできなくなった三人。

真矢は泳ぐのが苦手らしく、手足をバタバタさせていた。

そんな二人を引っ張っていくのは亜未。

(なんとかして、三人で帰るんだ…!!)

その時、クレアを掴んでいたほうの手から何かが離れるような感覚があった。

ふと後ろを見ると二体の人形に体を掴まれたクレア。

なんとかして連れ戻そうとした。

が、クレアが必死に亜未の手をはなそうとしているのだ。

『もう行って!!』

まるでそう言っているかのようだった。

クレアの手が外れてしまい、仕方なく二人で出口を目指す。

「「プハァ!!」」

やっと水面に顔が出た。

その瞬間、亜未の目から涙がこぼれてくる。

「クレア…助けられなかった…」

「亜未…」

真矢が何の言葉をかけていいかわからず、背中をさすろうと思ったらしき手も宙で止まっている。

「は〜い、お疲れ様〜♪」

こんな空気にあわない楽しそうなAの声。

「なかなか面白いものを見せてもらったわ、ありがとう。もう部屋に戻っていいよ」

パチンッと指を鳴らす音が聞こえると、部屋いっぱいにあった水が一瞬にして消えた。

亜未と真矢は泣きながら、自分たちの部屋に戻って行った。

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作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
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?美鈴?(プロフ) - ww続編もねっww (2013年11月5日 21時) (レス) id: c127997afb (このIDを非表示/違反報告)
akka(プロフ) - ?美鈴?さん» おうっ笑 (2013年11月5日 21時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
?美鈴?(プロフ) - 更新頑張って! (2013年11月5日 20時) (レス) id: c127997afb (このIDを非表示/違反報告)
akka(プロフ) - 七海さん» あ、まだ完結してないですwwちなみに続編作りますよ^^ (2013年11月5日 19時) (レス) id: 5dd99b923e (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 完結おめでとうございますー^^他の人バージョンも作って欲しいです((((殴蹴刺殺 (2013年11月5日 17時) (レス) id: 15a7ac6b1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:akka | 作成日時:2013年10月20日 20時

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