35-sideF ページ35
「「せーの！」」
2人で引いた恋みくじを開けば
「やった！！ねぇねぇねぇ！見て！」
「大吉じゃん」
「きたぁ！！！」
彼女は大吉で
「ふっかは？」
「え？見たいの？」
「見せてよ」
「やだよ」
「なんでよ(笑)」
「はい」
「…あぁ微妙(笑)」
俺は中吉で
『ようこそお参りくださいました』
「ありがとうございます」
「ジャーン！」
「満足？」
「大満足！ふふ」
大吉を引き当てた上に
恋愛運アップのお守りも買ってご機嫌な彼女
「ねぇ、ここ女子力アップするらしいよ」
「女子力？」
「そ！行こう！」
さらに女子力向上の場にも連れて行かれて
俺女子力いるか？なんて聞けば
女子力ある男の人ってわりとモテるんだよ〜なんて呑気に返してくる
「これ結構険しいよ！
なにこれ！(笑)」
「女子力アップへの道のりは険しいってことだよ」
「ああー！なんか引っ掛かった！」
「明らかにここ登るのにふさわしくねぇ服着てるからじゃん」
枝が彼女のスカートに引っかかってしまっていたからそれをとってあげれば
「そうだね服間違えた(笑)」
そう言って笑い合って登っていく
「あ、もうすぐかも！」
「なんか見えた？」
「うん！いぇい到着！」
「おー」
そこに合ったのは少し大きな木と
その周りにまばらに置かれた石
「なんだろこれ」
「なんだろ(笑)」
「ははは(笑)
あ、水あるよ」
「金銀…」
「とりあえず…お祈りしとくか」
「とりあえずでいいの？(笑)」
「わかんないけど(笑)
だってわかんないじゃん」
「とりあえずね(笑)はいはい」
そしてさっきみたいになにをお祈りしてるのかわからないけど俺が顔をあげても一向にお祈りし続けている
最後の方には入念にお辞儀をしながら何かを願う彼女を見ていたらやっぱり笑ってしまう
「下りるか」
「そうだね！」
「こけんなよ、いける？」
「まかせなさい」
「絶対ぇ無理じゃん(笑)
深澤辰哉様の手貸すよ？」
「うざいなぁ
でもありがとっ」
そして無事下りきって
鳥居の前で2人で礼をした
「完璧！！！」
「完璧なの？これで」
「うん完璧。女子力アップしたよ」
「俺も？(笑)」
「うん！アップアップ！」
「それはどうなの(笑)」
「まぁ…いいじゃん！！」
「人ごとだなおめえは」
「ねぇじゃあ私は？」
「うーん、アップしたんじゃない？」
「なにその反応むかつくなあ」
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作者名：Fu-ka | 作成日時：2020年5月6日 0時
