前回はお姫様抱っこ。さて今回は。 ページ14
うーんうーんと唸り、頭を捻る。正確には首を捻っているだけである。
前回の、私のワンピース姿に頬を赤らめておきながら素直に似合ってると言わない立原、ツンデレにしか思えないのだが。もしかして彼奴、ツンデレ属性だったりする?
私にだけツンデレ、とかも可愛いと思うけど、彼奴に限ってそれは無い気がするんだよなぁ。
「どう思います?太宰さん」
「取り敢えずこの体勢止めてもらっていい?」
割とガチな顔で言われたので、渋々止めてあげる。なんでだ、太宰さんならのってくれると思ったのに…。いいじゃないか壁ドンくらい。
「手錠されてるから、やるなら今しかないと思って…」
「私がやり返せないでしょう」
不満気な顔で言われたので、太宰さんなら何時でもやるじゃん、と言えば、得意気な顔で当たり前だと言われた。太宰さん曰く、私を見ると口説きたくなるらしい。意味が分からん。
「で、何の話?」
「立原です」
「うわぁ、Aちゃん、私の前で他の男の名前出すの?」
んだよ駄目かよ。だとしたら太宰さんと出来る話が犬のことしか無いんだけど。
ちなみに犬とは動物の方と人間の方がある。お察しの通り、人間の方はやつがれちゃんだよ。
「ところで太宰さん、やつがれちゃんに殴られました?」
「ご名答!」
いやそんな、自慢気に言わなくても…
声高らかに答えた太宰さんに呆れてしまう。
どうせ、お互い煽るようなこと言ったんだろうし…なんで何時もこうなるんだろうか、この二人は。
こういう時、やつがれちゃんに近寄り難くなっちゃうんだよなぁ。
「これは暫く、彼の機嫌は悪いでしょうね」
「どうだろうね。Aちゃんなら、なんとか出来るでしょう?」
「いやですよ!めんどくさい!」
声を荒らげた私を、太宰さんは「まぁまぁ」と落ち着かせるように言った。
なんで私が言われてんだ…。
そもそも、私が気を使わずとも太宰さんとこの新人君がなんとかするんじゃないだろうか。……多分。
「(うん、大丈夫!信じよう!うん!!)」
大丈夫大丈夫と一人で頷いていたところ、太宰さんに声を掛けられる。「隠れた方がいいんじゃないかい?」との事。
「何でですか?」
「中也が来るよ」
「あっ、マジか」
じゃあ隠れていようかな。あっ、でも場所がない。…よぉーし!こういうときの異能力だぁ!
いそいそと姿だけ消している私に、太宰さんはニンマリと、意地の悪そうに笑う。
「きっと楽しいものが見られる」
こんなことに話数を使うべきではないのですがお伝えしたいことがございまして、ええ本当、切腹ものですねこれはすみません→←服はね、なんでも似合うんだよ。私だからね
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雅2(プロフ) - 内容は違いますけど似た名前の作品ありますよね (2020年3月27日 21時) (レス) id: 57165b9e01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤宮 | 作成日時:2019年10月27日 5時