95・だって、知らない ページ46
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ボクの考えた作戦は以上だよ、とリドルは話を締め括る。いいんじゃないかとエースは明るい顔で頷き、デュースも続いて賛辞を並べたが、リドルは暗い表情で「でも」と続けた
「Aをどうするべきか、決めかねている。もし彼女が狙われるようならポジションを──」
いや、と、それを遮ったのはジャックだった。あいつは狙われないだろうとかぶりを振る
「Aはレオナ寮長とも多少親交がある。それに夕焼けの草原は女性尊重主義っつーか……フェミニストなやつが多い」
ジャックは違うが、サバナクロー寮は夕焼けの草原出身者が多く、彼らは喧嘩の手が早い乱暴者も多いが、女性に関してはそうでもないらしい。特にレオナは王族故にその風習にはきちんと倣っているようだ。Aへの扱いならば他の寮生達よりも安心できるものがある
その説明を聞いて、彼が輝石の国の出であったことにみなが「意外だ」と驚いたが、ひとまずはそうかと納得した
「てか、Aの友好関係はどうなってんだよ。レオナ・キングスカラーって王子サマって話じゃなかったっけ？」
「マジカメ映えしそうなメンツだよね〜」
「ケイト先輩ブレねぇ〜〜」
いずれその王子様を「おじたん」呼ばわりするとは知らず、ケラケラと笑うエースをジャックは横目で見ていた。彼からすればエース達とAが友人同士であることの方が衝撃だった
彼女がクラスで話す者といえば、専ら己かエペルだ。他の者はまず萎縮してしまって声はかけられないし、逆に軽々しく声をかけてくる者は異様に執拗くて面倒だ。彼女は周りを刺激しないよう、初日に話をした己たち以外とは適度な距離を保つようにしているらしい
そんな彼女が、他クラスに友人をもっていたとはとは思いもしなかった
「Aが狙われないなら、作戦はこのままで構わないね？」
「いいと思うよ。あ、でも先に話しておくよね？ Aちゃんがこっちについてくれた方が、ディアソムニア寮に話も通しやすいし」
「──えっ」
リドルへ返事をしたケイトの言葉は最もだった。みな当然と言いたげに首肯したが、ひとりだけ異を唱える者がいた。それは意外にもユウである
「監督生、何か問題でも？」
リドルが問いかける
「えっ、と……」
ユウは言葉に詰まった。ぎゅっと握りしめた手を眺めて、彼は暫く、言葉を探すような素振りを続けていた
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藤宮(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます〜！この小説をどうぞよろしくお願いします！ (8月17日 23時) (
レス) id: 70681114dc (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (8月12日 0時) (レス) @page25 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - 晏昊さん» ありがとうございます。長らくお待たせしましたが亀更新で頑張ります〜！ (2023年3月6日 0時) (レス) @page21 id: 73feed36fe (このIDを非表示/違反報告)
晏昊 - 好きすぎて一気見しちゃいましたw続きがすごく気になります！頑張ってください！待ってま〜す!!! (2022年5月3日 1時) (レス) @page21 id: 92be24dccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤宮 | 作成日時：2022年1月5日 2時
