50・薔薇王の心変わり ページ1
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「ドレスコードは？」
「寮服かと。…私はもちろん持ってませんけど」
リドルから約束通り「なんでもない日のパーティー」への招待を受けたAは、その当日。寮を出ようとしたところでリリアに引き止められた
思案顔で口元に手をやった彼は、ふむ…と呟く。彼から見たAは、今日も今日とて世界一可愛いと言っても過言ではなく、今着ている制服もいつもより洒落た髪型も似合っている。…が、パーティーに制服でというのは少し味気ないだろう
「Aや、三秒目を瞑っておれ」
「？＿＿はーい」
疑問をもつも何も言わず従った彼女に、良い子に育ったものだとしみじみ思う。尤も、彼女がここまで従順なのはリリアやマレウス限定のことだ
「さん、にー…いち。…よいぞ」
己を包んだリリアの魔力が放散して消える感覚と共にAは瞼を上げ、自身の服を見て感嘆の息を零した
「……まるで、ハーツラビュル寮生ですね」
「お主にはどんな服も似合うの。流石じゃ」
「リリアさまこそ。素晴らしいお手並みです」
御伽噺さながら数秒で姿形を変えた彼女の服は、ハーツラビュル寮服の女子バージョンとでも言うべきか。柄や基本的な形は変わらないものの、ズボンは膝上丈のプリーツスカート。横掛けの襷は蝶結びにされており、ふんわりとしつつ控えめなラッフルカフスタイプの袖。両手には仕上げの黒手袋
見栄えに着心地、どれをとっても一級品と言える違和感のなさ。これには感嘆するしかあるまい
「…うむ。うむ！まっこと愛らしいぞ！」
我ながらよくやった！と満足気な彼にAは少々気恥しそうに頬を掻いた。「愛らしいのはリリアさまでしょ」と照れ隠しを口にすれば、彼は眉を下げる
「…そういう賛美をマレウスにも言ってやってくれ…」
「そういえば最近、ご機嫌がよろしくないようでしたね？」
当然の如く疑問視する彼女にリリアはため息を吐いた。なんじゃ気付いとらんかったか。お主が原因じゃろうにと呟く
「え、私ですか？」
「お主がどこぞの第二王子と逢い引きしておるから…」
「とんでもない誤解なんですが！」
なんで？昼食一緒に食べたから？あれは逢い引きではなく殆ど誘拐。権力乱用だ！誤解だ！
だって食欲には逆らえないのだものと内心叫んで、Aは帰宅後にマレウスの機嫌を取ることを誓った
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藤宮(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます〜！この小説をどうぞよろしくお願いします！ (8月17日 23時) (
レス) id: 70681114dc (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (8月12日 0時) (レス) @page25 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - 晏昊さん» ありがとうございます。長らくお待たせしましたが亀更新で頑張ります〜！ (2023年3月6日 0時) (レス) @page21 id: 73feed36fe (このIDを非表示/違反報告)
晏昊 - 好きすぎて一気見しちゃいましたw続きがすごく気になります！頑張ってください！待ってま〜す!!! (2022年5月3日 1時) (レス) @page21 id: 92be24dccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤宮 | 作成日時：2022年1月5日 2時
