【呪術廻戦】彼等と私と呪いたち

プライドと矜恃は同じらしいから ページ10

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「おかえりなさいませ、お嬢様」




家に帰り、出迎えてくれたのは使用人達

『ただいま』と言うと、それを合図に下げていた頭を上げて隣に居る識をまじまじと見つめた




「愛犬様をお連れしたようですが、そちらは？」

『この子は呪霊だったみたい。術式に取り込んだから心配しないで』




害はないよと伝えて、正門からは入ると面倒な事になるのでそのまま裏庭へと向かう




『これからは私の呪霊だから、識を洗ってあげて。あ、愛犬のことね。皆もそう呼んであげてね』




そう指示を出しつつ縁側に座って、使用人の何人かが識を連れて行く様子を眺めた

術式に取り込んだ識は私の指示で動くので、まぁ大丈夫だろう



帰ってくるころには毛並みは今まで異常にふわふわサラサラにされ、爪は切って整えられ、その他諸々ピッカピカにされるんだろうなぁ



あれ、呪霊を綺麗にする意味あんの……？




「お嬢様。お袖が汚れていらっしゃいますが、お怪我をなさったのですか？」

『んー？違うよ？なんだろう、泥かなぁ』




血が付いて汚れた袖を捲って腕を見た。何度見ても私の腕に変わった様子はない


反転術式って凄いなぁ。仲良くなって損は無いだろう。硝子さんも傑さんも、五条家の方も



使用人は安心したように微笑む




「では、お召し物を替えましょうか。湯浴みはされますか？」

『そうしようかな』

「かしこまりました。すぐに準備させます」




そうして皆が離れてから部屋に入ると、使用人＿和香(わか)＿と二人になった


誰も居ないのを確認して口を開く




『今日のこと、どこまで漏れてる？』

「知っているのは私だけです。五条様と識様を連れてお出かけした、という風に伝えてあります」




なるほど。識がいなくなったではなく、お連れしたと言われたのはそういうことか。情報操作をしてくれたらしい。相変わらず信用の置ける人だ


犬に噛まれたことなど知られては、舐められてしまう。それは次期当主としていただけない



ありがとうと笑うと、和香も笑った




「恐悦至極にございます」




うん、その言葉は私には難しいかな。

お洒落は適度に→←二度が無ければそれでいいよ

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