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14・今更ですが数字付けますね ページ16

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私の前に現れた人は傑さんだった。私の顔を見て困惑したようだ。



「泣いてた…?」

『泣いてないです、傑さん』

「なら良かった」



そう言って柔和な笑みを浮かべた彼は手を差し出す。その手を借りて立ち上がり着物を軽く叩いた私を、傑さんは抱き上げた。



「今日も可愛いね」


『はい…?そうですね…』



いつにも増してニコニコとしている彼は、何か企んでいるようにしか見えない。悪役顔じゃないはずなのにな。



『なんか変ですよ、今日』


「Aちゃんこそ泣きそうな顔してる。何かあったんだろう?」



まぁ確かに、さっきまであったけども。



なるほど。つまり心配してくれていて、笑顔なのは安心させようとしてるみたいだ。
人前では流石に泣かないが怖かったことに変わりないから、傑さんがいてくれて良かったと思っている。



『ありがとうございます。充分安心してますよ』



謝意を示すと、傑さんは安心したように頷いた。



『ところで、なんでここに?』

「任務帰りさ。Aちゃんは?」



『……散歩みたいなものです』


任務かぁ、大変そうだな。

『労ってあげましょうか?』といたずらっ子のように笑えば遠慮された。「大したことは出来ないけど、今日は私が君を労うよ」という優しい言葉付きで。



「今日は高専まで来るかい?」

『んー、遠慮します』

「じゃあ家まで送ろう」



何かあってはいけないから、と方向転換した傑さんに少し申し訳なく思う。

凄い迷惑かけてる気がする。優しさが目にしみるわ。


傑さんが私の頭を撫でながら時々髪をいじった。



その姿が…、





『お兄さんみたいですね』



「Aちゃんの?それ良いね、傑お兄ちゃんって呼んでみてくれ」

『それは嫌です』



キッパリ断れば残念そうな顔をされる。



『友達でしょう私達』

「そうだけど、妹のようにも思ってるよ」


『そうなんですか?…じゃあ妹寄りの友達で良いですよ』

「結局友達じゃないか」




静かな声でいつもより少しだけゆっくり話せば、傑さんの歩く振動の心地良さも相まって段々眠くなってくる。傑さんが様子を伺うように私の名前を呼んだ。



「寝ても良いよ。ちゃんと送り届けるからね」



その言葉に、何故かとても安心して、私は眠ってしまったのだろう。

15・時間カットで通りまーす!→←一生残る存在感



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藤宮(プロフ) - さくらさん» コメント、応援ありがとうございます!!頑張りますね、これからもお付き合い下さい! (2020年10月29日 20時) (レス) id: 6816ef7f40 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - コメント失礼します!楽しすぎて一気に見てしまいました!これからも応援してます!更新頑張ってください!! (2020年10月22日 21時) (レス) id: af1bba7450 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - 露亞さん» 申し訳ないんですが、ムウさん?という方ではないです…。好きな作者さんなんですか?応援ありがとうございます!ご期待に応えられるよう頑張ります!! (2020年7月5日 22時) (レス) id: 9eeede9267 (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ムウ…さん?あ、違ったらごめんなさい!更新頑張ってください!! (2020年7月1日 19時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - みーさん» いやもう、コメント下さるのが既に優しいっていうか…本当ありがとうございます!( ´ ` *) (2020年5月9日 14時) (レス) id: a3f9ffe9e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藤宮 | 作成日時:2020年3月15日 4時

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