検索窓
今日:7 hit、昨日:70 hit、合計:56,877 hit

ページ15




そんな先輩たちも最終的にはわたしの意志を汲み取ってくれて、わたしが三輪隊でいる最後の日には卒業パーティーを開いてくれた。(脱退パーティーだとなんか嫌だからと卒業名義になった。)




「三輪隊じゃなくなっても、Aちゃんは私の大切な後輩だわ」

「これからもサシでランク戦しような!」

「お前は優秀な狙撃手(スナイパー)だ。自信を持っていい。」




先輩たちの暖かい言葉に涙が出そうになる。わたしは今まで先輩たちにとても大切にされていたんだ、とこの日初めて自覚した。


わたしはずっと、こんな出来損ないの狙撃手なんて足でまといだとか迷惑だとか思われていると思っていたけど、それは大きな間違いだった。そのことにチームをやめてから気づくなんて、わたしは本当に幸せ者だと思う。


すでに溢れそうな涙を誤魔化すように遠くへ目を向けると、たまたまそこに居た三輪先輩と視線が交わった。まさかこっちを見ているとは思っていなくてめちゃくちゃ動揺してしまう。


そんなわたしを三輪先輩はなんだか物憂げな表情で見つめていた。




「あ、えと、今までありがとうございました」

「……おまえは」

「え?」

「いや、なんでもない。こちらこそありがとう」

「……!はい!」




こうしてわたしの三輪隊としての生活は数ヶ月の短い期間を経て幕を閉じ、わたしはA級ソロ隊員として街を守る存在となった。




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「三輪くんが、」「秀次が、」

「「笑った!?」」

「うるさい」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
82人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:藤丸 | 作成日時:2023年2月26日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。